歯周病の原因
歯周病にかからないようにするには原因を知ることが大事です

原因をコントロールできれば、歯周病にかからず、一生歯を健康に保つことも可能に。
歯周病は統計的に見れば、中年を過ぎるとほとんどの人がかかってしまう病気です。それだけ聞くと、「歳をとったらかかってしまう病気なんだな」と思ってしまう人もいるかもしれません。でも、歯周病というのは、ある程度原因がはっきりしている病気ですので、その原因さえコントロールできれば、歯周病にかからず、一生歯を健康に保つことだって可能です。多くの人は、歯周病の正しい原因を理解しておらず、適切なケアができていないために、残念ながら歯周病を発症させたり悪化させたりしています。歯周病の原因とは何なのか、詳しく見ていきましょう。
直接の原因は歯周病菌
歯周病菌はどこからやってくる?

歯周病を引き起こすのは歯周病菌です。ただ、歯周病菌と言っても一種類ではなく、多数の菌種が存在します。このような歯周病菌というのは、生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には存在しません。でも、成長に伴い、親子間や夫婦間のように、長い間近い距離で過ごす人のお口の中から感染が起こると考えられています。ちなみに、最近ではペットと人間との間で感染するという報告もあります。
プラークになった歯周病菌が悪さをする

たとえ周囲の人から歯周病菌をもらったとしても、歯周病菌単体では悪さを働くことはできません。つまり、増殖さえしなければ歯周病になることはありません。お口のケアを少しサボると、歯の表面にプラーク(歯垢)と呼ばれるヌルヌルしたカスのようなものが付いてきますが、この正体は実は細菌の集合体です。この細菌の集合体の中には当然歯周病菌も含まれ、中で増殖した状態になっています。このような状態になって初めて、歯周組織を破壊するような力を発揮してきます。
「リスクファクター」の存在
こんな人は歯周病リスクが高くなる
リスクファクターというのは危険因子のことです。これは直接的な原因ではなく、間接的に危険を及ぼす原因のことです。歯周病のかかりやすさというのは、様々なリスクファクターによっても変わってきます。つまり、お口の衛生状態が同じくらいだとしても、ある人は歯周病に全然かからないのに、一方ではどんどん歯周病が進んでしまう、ということがあるのは、このリスクファクターも大きな原因になっています。