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歯ぎしりを軽視するのは禁物!歯周病の原因にもなりかねない?!

2019年2月21日

歯ぎしりを人に指摘された経験はありませんか?歯ぎしりは、過度に歯や歯肉に負担がかかるために、口の中や身体にさまざまな影響を及ばしかねず、治療が必要な疾患であります。しかし、「歯ぎしり」で歯科医院を受診する患者さまは少なく、虫歯などの治療などで歯科医院を受診し、初めて歯ぎしりを指摘されることもしばし見受けられます。そこで今回は、歯ぎしりがなぜ口や身体に影響を与えてしまうのかについて、詳しくご紹介しましょう。

歯ぎしりとは?

歯ぎしりとは?
みさんは「歯ぎしり」にどのようなイメージをお持ちでしょうか。一般的なイメージとして睡眠時などに「ギシギシ」と音をたてながら歯ぎしりをおこない、家族がその音が気になって眠れない!なんてシュチュエーションをイメージされている人も多くいらっしゃると思いますが、歯ぎしりは3つのタイプに分類され、日本人の約7割は、無意識のうちに歯ぎしりをおこなってしまっていると考えられています。

歯ぎしりは、3つのタイプに分類されています。

【グラインディング】

歯を噛みしめ左右にこすり合わせるために「ギリギリ」と音が生じます。

【クレンチング】

一般的に知られている「食いしばり」をさします。上の歯と下の歯を強く咬みしめる垂直に噛みしめる癖です。咬みしめるために音が目立ちません。

【タッピング】

上の歯と下の歯を連続してぶつけ「カチカチ」と音を発生させる歯ぎしりです。下の顎を高速で動かす癖です。歯ぎしりの中でも症例数は少ない傾向にあります。

歯ぎしりする場面

では、どのような場面で歯ぎしりを無意識におこなってしまうのでしょうか。歯ぎしりは意図的におこなうことを除くと、睡眠時、物事に没頭している時、ストレスを感じている時に自身の意志とは関係なく、無意識のうちに歯ぎしりをおこなってしまう傾向にあります。

歯ぎしりは、無意識のうちにおこなってしまうことがほとんどであり、ご家族や恋人などに歯ぎしりをしていることを指摘された経験がある場合や、起きた時に顎が疲れている、気づくと顎が重いなどの症状がある場合には、注意が必要です。

歯ぎしりは単なる癖であると認識している人も多く見受けられますが、歯ぎしりは口の中にさまざまな二次障害を与えかねません。人間の無意識に咬む力は約60kgと成人の人間ほどの重さがあります。その力が長期に渡り歯や歯肉に加わるだけではなく、全身にも影響を及ぼす可能性があります。

歯ぎしりが与える二次障害

では、歯ぎしりが原因でどのような二次障害が生じてしまうのでしょうか。

【歯が削れる・割れる】

歯ぎしりを長期に渡り無意識にしていると、歯に負担がかかります。歯は人間の臓器や組織の中で最も硬いとされていますが、その歯さえもすり減ったり、割れたりしてしまいます。歯の表面組織のエナメル質がすり減ってしまうと、知覚過敏の症状が生じる場合もあり、冷たいものや、温かいもの、酸味や甘味が強いもので歯が染みるようになります。

【歯周病】

歯ぎしりは歯だけではなく、歯を支える歯周組織(歯肉・歯根膜・セメント質・歯槽骨)にまで影響を与えます。健康な歯肉であっても歯ぎしりの力は非常重く、歯周組織に負担がかかることで、歯周病へと進行させてしまう可能性もあります。また歯周病に既に罹患している場合は、更なる進行を助長しかねません。歯周病もまた成人の約8割が罹患しているといわれている疾患であり、歯ぎしりと歯周病の関係性は見過ごすことはできません。

【顎関節症】

歯ぎしりは、顎関節症の症状を引き起こす場合があります。顎関節症は顎が痛い、口を開ける時にカチカチ音がする、口が思うように開かない、などの症状があります。

【肩こり・頭痛】

歯ぎしりは約60kgもの力が加わり、顎や口だけではなく全身にも影響を与えてしまうと考えられています。代表的なものとして、肩こりや頭痛があげられます。肩や首、頭はダイレクトに影響を受けやすく、筋肉の硬直、血行不良により症状が生じると考えられえています。

歯ぎしりの治療法

歯ぎしりの治療法

【マウスピース(ナイトガード)】

マウスピースを使用した治療法をおこないます。正しくは歯ぎしりの改善を目的とした治療するのではなく、歯ぎしりで加わる力をマウスピースで分散させることを目的にした治療です。歯科医院にて、患者さま一人一人オーダーメイドのマウスピースを製作し、就寝時に装着することで、歯ぎしりで生じる力を分散させ歯や歯肉を守ります。

【補綴治療・矯正治療】

咬み合わせが合わない、歯並びなどに影響されて、歯ぎしりが生じる場合もあります。それらを治療することで歯ぎしりが軽減、改善されるケースもあります。

ホームケア

歯ぎしりの原因の1つであるストレスからの解放に努めましょう。ゆっくりと睡眠をとる、湯船にゆっくりと浸かる、バランスの取れた食事など、身体と心をリフレッシュさせることを心がけましょう。また、顎や頬周りのマッサージも有効です。緊張している周辺筋肉をほぐしましょう。

まとめ

今回は、歯ぎしりについてご紹介してまいりました。歯ぎしりを放置していると、口や身体へ影響を与えてしまう場合もあり、歯ぎしりは単なる癖と自己判断するのではなく、歯科医院などを受診し、歯ぎしりの対策や改善に努めることが重要です。歯ぎしりでお悩みの際には、お気軽にご相談ください。

矯正治療は子どもだけではない?!大人の矯正治療のすすめ

2019年2月14日

みなさんは矯正治療にどのようなイメージをお持ちでいらっしゃいますか?
矯正治療は子どもだけの治療とイメージする人も多くいらっしゃるのではないでしょうか。「子どもの時代に矯正治療をおこなうことができなかったから今更、矯正はできないのでは?」と諦めてしまう人も中にはいらっしゃると思いますが、子どもだけではなく、大人でも矯正治療をおこなうことは可能です。そこで今回は、大人が矯正治療をおこないたいと考えるときはどんな時か、どのような治療方法があるのかなどを、詳しくご紹介してまいります。

大人が矯正治療をおこないたいと思うとき

大人が矯正治療をおこないたいと思うとき
みなさんは、矯正治療をおこないたいと思う時はどんな時でしょうか。歯並びが悪いと人から指摘された時、結婚式に向けて綺麗な口元にしたい、人からの印象をよくしたい、など理由はさまざまではありますが、やはり子どもの頃より歯並びの悪さをコンプレックスに感じていた人が、自身の意志で治療が望めるようになり、コンプレックス改善のために矯正治療を考える人が多く見受けられます。

矯正をすすめる理由

矯正治療は見た目の改善だけではありません。乱れていた歯列が整うことで、今まで歯磨きがし辛かった部位が改善され、虫歯や歯周病の予防に繋がり、生涯に渡り自身の歯を保つための橋渡しになります。永久歯が抜けてしまうと2度と生えてくることはありません。自身の歯で食べる喜びは計り知れず、歯で食べ物を砕き栄養を摂取する私たち人類にとって欠かせない臓器の1つです。

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大人の矯正治療

矯正治療は一般的な虫歯治療などよりも長い月日が必要となり、口元から矯正装置が見えることを避けたいと考える人も多く見受けられます。かまくら歯科クリニックでは従来のワイヤー矯正の金属ブラケットとセラミック製ブラケット2種類と、マウスピース型矯正の矯正治療をおこなっています。患者さまの歯並びやお口の中の状態により適応する治療法は異なりますが、それぞれのメリットやデメリットを理解して治療を受けることが大切です。

【ワイヤー矯正(金属製ブラケット・セラミック製ブラケット)】

歯面に装着する矯正装置である金属製ブラケットは、口元から目立ちやすい反面、器具の大きさは小さいために、清掃しやすい、歯が動きやすく治療期間が短いというメリットもあります。

セラミック製ブラケットはブラケット部分が透明なセラミックでできているため、口元から目立ちにくい反面、金属製ブラケットよりサイズが大きいセラミック製ブラケットを歯面に装着するために、清掃がしにくい、金属製ブラケットより治療期間が長くなるデメリットもあります。

【透明なマウスピース型矯正装置「インビザライン」】

かまくら歯科クリニックでは、仕事や学業などに支障が少ない「インビザライン」とよばれる透明なマウスピース型矯正装置を採用しています。

1999年にアメリカ、アライン・テクノロジーで開発されたインビザラインは、約20年間に渡りおよそ400万人以上の人々が治療を受けた実績のある治療方法です。

透明なマウスピースの厚さは0.5mmと薄く、患者さま一人一人の口のデータをもとに、歯科医師が3次元シュミレーションソフトで綿密な治療計画を作成したデータに基づき、アメリカのアライン・テクノロジー社で最新鋭のデジタル技術で製作されたオーダーメイドのマウスピース型矯正装置となっています。

インビザラインは取り外し可能なマウスピース型矯正装置ではありますが、1日のうち20時間以上は装着が必要であり、食べ物を食べるときや、歯磨きをする時には外すことが可能であります。「矯正装置が邪魔をして思うように食べられない」、「歯磨きがしづらい」などの従来の矯正治療で悩みの種だったわずらわしさから開放される、かつてない矯正治療法です。

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矯正治療開始前のカウンセリングが大切

矯正治療開始前のカウンセリングが大切
矯正治療をおこなう前には必ず患者さま一人一人としっかりと時間を設け、患者さまが抱える悩みや希望をお伺いし、カウンセリング(初診相談)をおこないます。カウンセリング(初診相談)時にしっかりと自身の口の中や歯列の状態を把握し、適応する矯正治療の内容、期間、費用などを確認しましょう。

その後、精密検査の結果と患者さまのご希望に沿った治療方針をご提案させて頂き、患者さまにご理解とご納得頂いた上で、矯正治療に進めさせていただいております。矯正治療は歯科治療の中でも年月と費用を要する治療の1つです。患者さまと歯科医師との信頼関係がとても重要となり、その後の治療にも影響しかねません。患者さまが矯正治療に抱くご不明な点、不安に感じる点を1つ1つ紐解いていき、治療に繋げていきたいと考えています。

大人の矯正治療Q&A

最後に、患者さまよりご質問頂く内容を1部ご紹介いたします。

Q.矯正治療中のお酒やタバコは大丈夫ですか?

A.基本的には問題ありませんが、タバコは矯正装置に着色する恐れがありますので、しっかりと歯と矯正装置を磨く必要があります。

Q.妊娠中でも大丈夫?

A.妊娠中でも治療をおこなうことは可能です。妊娠されている、可能性がある場合には、その旨をお伝えください。

Q.治療中に転勤が決まりました。どうすればいいですか?

A.転勤先の歯科医院のご紹介または、対応策をご提案いたします。転勤の予定があらかじめお分かりの場合はご相談ください。

Q.卒業式、入学式、結婚式の時だけ矯正装置を外すことはできますか?

A.事前にご相談ください。

Q.大人の矯正治療に年限制限はありますか?

A.ございません。健康な歯と歯肉であれば可能です。

まとめ

以上、大人の矯正治療についてご紹介してまいりました。従来の矯正治療は審美性には劣ってしまうデメリットがありましたが、近年では透明な素材の装置が誕生し、大人の矯正治療の課題であった“審美性”もクリアし、今後も大人の矯正治療は普及していくのではないでしょうか。矯正治療をお考えの際には、お気軽にご相談ください。

虫歯の症状と段階に沿った治療方法を紹介

2019年2月7日

みなさんは身体の疾患の進行度合いを段階別に区別していることは周知のことかと存じますが、虫歯も進行度合いを段階別に区別し、段階ごとに治療方法が異なることをご存知でしょうか。虫歯になったらただ歯を削るだけではなく、虫歯になってもその歯を末永く維持できるように、段階に沿って治療をおこないます。そこで今回は虫歯になるまで、虫歯になってからの進行度合いを治療法と合わせて段階別にご紹介してまいりたいと思います。

虫歯になるまで

虫歯になるまで
歯は虫歯菌であるストレプトコッカス・ミュータンス菌によって、溶かされ虫歯となります。スプレクト・コッカスミュータンス菌は生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には存在しませんが、既に感染している親御さんや家族などの大人から唾液や同じスプーンやフォークを共有することで経口感染をし、虫歯になりやすいお口の環境となってしまいます。

歯磨きをおろそかにしてしまったり、歯磨きする前に寝てしまったり、上手に磨けていない場合、白いネバネバとした物質が歯の表面にこびりつきます。これを歯垢またはプラークと呼びます。誰もが1度は耳にした覚えがあるのではないでしょうか。

みなさんは、この歯垢の正体がなにかご存知でしょうか。患者さまの中には歯垢は食べカスなどの塊だと勘違いしている人も見受けられますが、実はこの歯垢は虫歯菌であるストレプトコッカス・ミュータンス菌や歯周病菌などのお口の中に住み着く細菌の塊であります。

お口の中に潜む虫歯菌であるストレプトコッカス・ミュータンス菌が、食品に含まれている糖分を栄養にし、酸を生みだし、歯を溶かすことで虫歯となります。

ストレプトコッカス・ミュータンス菌はまず、歯の表面組織であるエナメル質の表面を溶かします。この働きを脱灰と呼び、この時点の状態は初期虫歯であり虫歯となる前の段階を意味します。驚くことに初期虫歯の状態であれば、自ら修復する力をもっています。唾液中の成分であるリンとカルシウムを歯が吸収し、元の健康な歯の状態に修復するのです。これを再石灰化と呼びます。

初期虫歯であれば、自ら修復することができる歯ではありますが、再石灰化の効力が間に合わないほど、歯垢が沢山歯面に付着している状況である場合など、お口の中の環境が清潔に保たれていない場合、歯が修復されることなくエナメル質に穴があき、下の層である象牙質までむしばまれ、虫歯になってしまいます。

虫歯の段階と症状

では、次に虫歯の段階と症状、そして治療方についてご紹介してまいりましょう。

【初期虫歯:CO】

歯の表面組織であるエナメル質の表面が虫歯菌によって溶かされている状態です。歯の表面が白濁して見えます。

・症状
自覚症状はありません。

・治療方
虫歯治療はこの段階ではおこなわず、フッ素を塗布する、正しい歯の磨き方を指導するなどをして再石灰化をうながし様子をみます。セルフケアでは、フッ素入り歯磨き粉を使用した歯磨き、キリシトールが配合されたガムも効果が期待できるのではないでしょうか。

【虫歯第1段階:C1】

再石灰化されず、エナメル質に穴が空いた状態です。再石灰化は期待できず、虫歯治療が必要な状況となります。

・症状
まだ痛みを感じることはありませんが、冷たいもの、甘いもので歯が染みるようになります。

・治療方
局所麻酔をおこなうことも少なく、虫歯になった部分を削り、レジンで穴を塞ぎます。

【虫歯第2段階:C2】

エナメル質の下の層である象牙質にまでむしばまれている状態をさします。見た目も虫歯部分が黒くなります。

・症状
甘いもの、冷たいもので歯が痛くなることがあります。自身でも虫歯と気づく頃です。

・治療方
象牙質は痛みを感じる組織であるために、局所麻酔をおこなうことも多くあります。レジンだけでは削った部分を補えず、補綴物であるインレー・クラウンが適応されるようになります。

【虫歯第3段階:C3】

象牙質の下の層である歯髄(神経)までむしばまれている状況です。歯にも大きな穴があいています。

・症状
歯髄が炎症を起こしていることも多く、甘いものや、冷たいものを食べているとき以外にもふいに痛みを感じることがあります。口臭を強く感じるようになります。

・治療方
虫歯菌によってむしばまれた歯髄を除去するために、局所麻酔をおこない、歯を削るだけではなく歯の根っこの部分の治療である根管治療をおこなう必要がある場合は、数回にわけて根管治療をおこなう必要があります。根管治療をおこない、補綴物治療へと移行します。

【虫歯第4段階:C4】

ほとんど歯が残っていない状況です。

・症状
痛みを感じる組織である歯髄もむしばまれ機能していない状況であり、なにも痛みを感じることはありません。口臭も更に強くなります。

・治療方
歯の根っこ部分である根管内までむしばまれ末期の状態であり、このまま歯を維持することは難しく、抜歯となることも多くあります。抜歯後は失った歯を補うために、両隣の健康な歯を削りブリッジをかける、もしくは部分入歯となってしまう場合もあります。

口腔ケアの重要性

口腔ケアの重要性
上記では、虫歯の段階と症状、治療法をご紹介しましたが、虫歯は最終的には歯を失いかねない疾患ではありますが、日々の歯磨きや口腔ケアにより予防することが可能であります。毎食後の歯磨き、口腔ケアをおこなうことが重要であり、歯の健康は全身の健康にも繋がります。

以上、虫歯の段階と症状、治療法などをご紹介してまいりました。虫歯の段階が進行すればするほど治療も大掛かりになり、歯を失いかねません。歯の一部がなんとなく白い、または黒い、甘いものや冷たいもので歯が染みるようになった場合は自己判断せずに、歯科医院を受診しましょう。

総入れ歯の救世士?!All-on-4(オールオンフォー)とは?

2019年1月31日

総入れ歯を使用している患者さまの多くは、「総入れ歯がどうも合わない」「自分の歯のように食事がしたい」「毎日のお手入れが煩わしい」と少なくとも1度や2度、考えたことがあるのではないでしょうか。ところが総入れ歯の患者さまがインプラントを埋め込む場合は、少なくとも上額下顎ともに8~10本ものインプラントを埋め込む必要や、治療に約3カ月から6ヶ月かかることからも、多額の治療費や時間が必要となり、インプラント治療を断念する患者さまも多く見受けられます。今回ご紹介するAll-on-4(オールオンフォー)は、総入れ歯からインプラントに切り替えることを断念した患者さまや、残存歯も抜歯が必要で総入れ歯が必要となる予定の患者さまにおすすめの治療法です。

All-on-4(オールオンフォー)とは?

All-on-4(オールオンフォー)とは?

インプラントは歯を支える歯槽骨に自身の歯がまるで生えているかのように埋め込み、失った歯の役割を補う第2の永久歯とも言われているものです。しかし、インプラントは自費診療となり、1本インプラントを埋め込むだけで、数十万もの費用が必要となります。本来なら上顎14本、下顎14本(いずれも親知らずを除く)あるはずの歯ではありますが、インプラントを埋める場合、上下ともに最低でも8本から10本ものインプラントが必要と言われています。総入れ歯の患者さまがインプラントに切り替える場合は、多額の費用がかかり、インプラント治療をおこなうことを断念する患者さまも多くいらっしゃいました。しかし、All-on-4(オールオンフォー)は、すべての人工歯を繋ぎ合わせたフルブリッジを採用し、下顎4本、上顎4本から6本インプラントを埋め込むのみで、しっかりと歯槽腰に固定することが可能なインプラントです。一般的なインプラント治療より約半分のインプラントを埋め込むだけで総入れ歯からインプラントに切り替えることが可能となりました。

自身の歯のように食事を楽しめるようになったり、総入れ歯が落ちてこないか心配でしゃべり辛かったストレスから解放されたり、取り外し、清掃管理などの総入れ歯の悩みの種であったことが改善され、入れ歯で悩む必要がなくなります。

また、All-on-4(オールオンフォー)は機能性だけではありません。一般的なインプラント治療は治療時間に約3カ月から6ヶ月もの時間を要し、1度の手術だけではインプラント治療は終えることはなく、何度も歯科医院へ足を運ばなければ治療を終えることはできず、患者さまにも負担がかかっていました。しかし、All-on-4(オールオンフォー)では、抜歯からインプラント埋め込み、仮歯製作・装着までの工程をすべて1日でおこなうことが可能となりました。

患者さまのお口の中の状態によっては、仮歯装着は後日になる場合もありますが、基本てきにAll-on-4(オールオンフォー)の手術直前までは、使い慣れた総入れ歯を使用でき、当日の治療終了後には、インプラントが埋め込まれ、仮歯ではありますが自身の歯のように、生活することが可能となり、インプラントが完全に定着した6カ月頃に、機能性、耐久性、審美性に優れた、フルブリッジを装着します。

総入れ歯との違い

All-on-4(オールオンフォー)の特徴をご紹介してまいりましたが、総入れ歯とどう異なるのかを具体的にご紹介してまいりましょう。

総入れ歯の特徴 All-on-4(オールオンフォー)の特徴
治療期間は数回の来院
(総入れ歯完成後の微調整)
治療期間は1日
保健診療で総入れ歯製作も可能 自費診療230万円
総入れ歯が合わず顎堤(歯肉)が傷つく場合がある 歯槽骨にインプラントを埋め込むために、顎堤(歯肉)を傷つけることはありません
取り外し可能であるが、歯肉と入れ歯の隙間に食べカスが挟まる 歯槽骨にインプラント埋め込むために、容易に取り外しはできないが、食べカスが挟まる心配はありません
顎堤(歯肉)だけで総入れ歯を支えているため、思うように力を入れることが難しく、硬い物が食べづらい 歯を支える歯槽骨にインプラントを埋め込むため、しっかりと固定され、硬い物もしっかりと咬んで食事ができる
総入れ歯は熱い、冷たいなどの温度が伝わりにくいために、食事が以前のように味わうことが難しい 総入れ歯のように、歯肉や口腔組織を覆うことはなく、温かい食べ物、冷たい食べ物も味わって食べることができる
総入れ歯ががたつき発音しづらい、外れるか心配で思うように会話ができない 自身の歯に劣らないほどに、違和感がなく会話を楽しめる
毎食後の清掃・就寝時の管理が必要 毎食後のブラッシングが必要

治療の流れ

治療の流れ

All-on-4(オールオンフォー)では以下の通りに治療をおこないます。

① カウセリング

問診・診察からはじまり、レントゲン撮影、歯科CT撮影をおこない、患者さまの現在のお口の中の状況を詳しくご説明し、All-on-4(オールオンフォー)治療がおこなえるのか、診断をおこないます。当院では、診断結果を基に治療をおこなうかを検討して頂くために、疑問や不安な点などをご相談ください。

② インフォームドコンセント

患者さまのご希望をもとに、歯科医師が患者さまと治療内容の説明と確認、治療日程や治療費をご案内いたします。

③ インプラント埋入手術

抜歯が必要な場合は、抜歯をおこなってからインプラント埋入手術を開始します。痛みに配慮し、麻酔は静脈内鎮静法を採用しています。点滴をおこない、徐々に眠くなり、目が覚めたころには治療は終了しています。当院では麻酔医を含め3名の医師が患者さまの身体の状況を見守りながら治療をおこないます。

④ 仮歯装着

インプラント埋入手術から数時間後に仮歯の装着をおこないます。患者さまの状態によっては後日の仮歯装着となります。

⑤ フルブリッジ装着

インプラント手術から6カ月頃に、最終仕上げであるフルブリッジを装着します。

All-on-4 (オールオンフォー) のリスク

万能なオールオン4ですが、以下のようなデメリット・リスクもあります。

  • ・抜歯しなければならない
  • ・一番奥の歯をならべることができない
  • ・外科手術が必要な場合がある
  • ・治療できない場合がある

歯の健康は心と身体の健康へ

人類は食べ物を歯で噛み砕き生きるための栄養を摂取しています。食べることは私たち人類にとって最も重要なことであり、欠かすことはできません。また、食事や会話をストレスなく楽しむことは生きる喜びにもつながります。All-on-4(オールオンフォー)をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

現代求められる訪問歯科診療でお口の中の健康を保とう

2019年1月25日

みなさんは、“訪問歯科診療“という言葉をご存知でしょうか。かまくら歯科では、お一人での通院が難しい人、通院するための介助をお願いすることが難しい人、介護サービスを受けている人、認知症、寝たきりの人などを対象に、歯科医師や歯科衛生士がご自宅などにお伺いをして、歯科診療をおこなっています。平成が終わろうとしている現在、日本の総人口1億2642万人あたり28.1%のもの人が高齢者と言われる65歳以上であり、3人に1人が高齢者であるとされています。高齢者の人の中には、自力で歯科医院への受診が困難な人も多く見受けられ、介助が必要である場合や、寝たきりでご自宅から外出さえままならない人も見受けられるのが現状であり、多くの人が訪問歯科診療を必要とする時代へとなりました。そこで今回は、そんな超高齢社会の現代において求められる訪問歯科診療とは何かをご紹介してまいりたいと思います。

現代もとめられる訪問歯科診療とは

現代もとめられる訪問歯科診療とは
訪問歯科診療とは、冒頭でもご紹介したとおり病気や障害などなんらかの理由から歯科医院への通院が困難な人のご自宅や入居する施設などにお伺いして、歯科医院でおこなう歯科治療などを可能な限りおこないます。

特に要介護者の人の場合には、自立した生活をおくることが困難であり、毎日の歯磨きや口腔ケアや管理がしっかりとおこなえていない場合も多く、歯科治療が必要となりやすい傾向にあります。実際に要介護者の人を対象に調査したところ、自立した生活度が低下するほどに虫歯が多く見受けられるとともに歯の本数は減少し、入れ歯装着率もあがり、入れ歯調整や修理、新たに入れ歯を制作しなくてはならに状況の人も多く見受けられる結果となっており、訪問歯科診療は数多くの人に求められています。

人間は食べ物を口に含み歯で噛み砕き、生きるための栄養を身体に取り入れます。歯科医院へ通院することができない人の多くは「思うように食べられない」と訴えることも多く、それら原因は歯磨きや口腔ケアがしっかりとおこなえず、歯肉が衰退し入れ歯が合わなくなっていたり、虫歯が進行していたり、歯が抜け落ちてしまっていたり、と理由はさまざまであります。

自力では通院することができずに、歯科医院への通院を諦めている人が1人でも多く、美味しく食べ物を歯で噛み砕き食事ができるように、かまくら歯科では訪問歯科診療をおこなっています。

訪問歯科診療で出来ること

では次に、訪問歯科診療でおこなえる診察や治療をご紹介いたします。

【入れ歯の調整・制作】

訪問歯科診療では入れ歯の調整から型取りをおこない、新しい入れ歯を制作することも可能であります。入れ歯は歯肉や口腔環境に左右され定期的に調整が必要であり、痛みが乗じる、外れやすくなった、割れてしまった、など歯科医院でおこなうことと同等の治療内容をおこなうことが可能であります。

【虫歯治療】

虫歯を削る、型を取る、歯に補綴物を被せるなど、ほぼ歯科医院でおこなう同等な治療を訪問歯科診療でもおこなうことが可能であります。また、定期的に訪問歯科診療にお伺い、虫歯治療の必要がないようにサポートをおこない、虫歯治療の必要性がないお口の中の環境を目指します。

【抜歯】

歯周病や虫歯でやむを得ず歯を抜かなければならない場合にも対応しています。服用しているお薬の種類によっては、抜歯をおこなうことができない場合もあり、注意が必要です。

【口腔ケア】

虫歯や入れ歯治療だけではありません。常に口腔内を清潔に保つことができるように、ご本人はもちろんのこと、介助者の人、ご家族の人に口腔ケア方法の指導をおこなったり、お口の中を洗浄・清掃をおこなったり、口腔機能の維持や回復をサポートするための口腔ケアをおこないます。

訪問歯科診療のメリット・デメリット

訪問歯科診療のメリット・デメリット
訪問歯科診療のメリットは、歯科医院へ出向く必要性がないことが最大のメリットではありますが、そのほかのメリットもございます。訪問歯科診療は歯科通院では決して実現することのない、患者さまの食生活の実態や、生活環境などを実際に目で視ることができるので、それに伴う歯科診療・治療をおこなうことが可能となります。

また、介助、介護をおこなう人へも実際におこなう環境下で歯磨きや口腔ケアの方法を指導することができるので、介助、介護をおこなう人もより口腔ケアへの関心を深めることが可能となると考えられます。

逆に訪問歯科診療のデメリットで考えられるのは、費用の面ではないでしょうか。基本的には保険診療でおこなう訪問歯科診療ではありますが、診療費や指導費、治療費などの料金が発生します。

以上、今回は訪問歯科診療についてご紹介してまいりました。これから更に65歳以上の高齢者の割合が増えると予想される日本では、訪問歯科診療の需要が今後も増すと考えられています。歯科医院へ通院することが困難な人が1人でも多く、お口の中の悩みや症状を改善できるように努めてまいります。

訪問歯科診療をお考えの場合、または訪問歯科診療の対象となるかならないかのご質問等、ご不明な点などございました際には、お気軽にご相談ください。

抜歯後の修復方法はどうする? インプラントと入れ歯を徹底比較!

2019年1月18日

何らかの要因により歯をやむを得ず抜歯することになってしまうことがあります。抜歯後の修復方法はいくつかありますが、入れ歯かインプラントで悩まれる方も多いようです。
そこで今回、インプラントと入れ歯の特徴をご紹介し、ご自身に合った修復方法選択の参考にしていただきたいと思います。もちろん、歯科医院に相談するのが一番ですので、相談してくださいね。お近くにお住まいの方の場合は是非、当院かまくら歯科へ!

インプラントのメリットデメリット

インプラントのメリットデメリット
インプラント治療とは、抜歯後歯があった場所の顎の骨に人工歯根を埋入して土台にし、人工歯を被せて修復する方法です。まずはインプラント治療について、そのメリットとデメリットをご紹介しましょう。

インプラントのメリット

●修復装置の中でも最高の安定感

インプラントは他の修復方法と違い、歯根の役割から修復することで顎の骨としっかり固定します。見た目や噛み心地にも違和感がなく、最も天然歯に近い機能を取り戻すことができるといわれています。

●食事がおいしくできる

噛む力の回復も天然歯と変わらない咬合力となり、固いものもしっかり噛む事ができます。

●他の歯への負担がない

インプラント体という人工歯根を埋入して支えることで、装置を装着するために他の歯を削ったり装置をかける必要がありません。残った歯の寿命を守ることにもつながります。

●若々しく健康でいられる

よく噛めることはおいしく食事することができますし、全身的にも健康でいられます。また、見た目にも自身が持てることで、いつまでも若々しく過ごすことができるでしょう。

インプラントのデメリット

●全額自費治療

基本的に保険が適応されず自己負担になることがほとんどなため、治療費が高額になります。

●外科的手術が必要

インプラントの土台となるインプラント体の埋入手術が必要になります。外科的手術となるため、恐怖心の強い方や高齢な方、継続的な通院が困難な場合などは治療が難しい場合もあります。

●全身疾患がある場合は困難なことも

糖尿病や心臓病など、観血的手術が困難な方は、インプラント体埋入手術が受けられない場合もあります。

●継続的なメンテナンスが必要

インプラントは丈夫な装置ですが、日々十分な衛生管理と歯科医院での定期的にメンテナンスを受けることが必要です。通院できない状況が考えられる場合には、治療をしてもインプラントの寿命が長く続かないことも考えられます。

入れ歯のメリットデメリット

入れ歯はまず歯を失った部分の型取りをし、出来上がった歯型模型に合わせて作る、人工歯と歯茎と固定する義歯床からなる装置です。この装置を部分入れ歯の場合は両側に残存する歯に金属のバネで掛けて固定します。

入れ歯のメリット

●保険適応治療

入れ歯には保険が適応されるため、治療費がインプラントのように高額でなく作製することができます。(中には材料などによって保険適応外の入れ歯もあります)

●大きな欠損部を一度に修復可能

インプラントが基本1歯欠損につき1歯修復であるのに対し、何本でもさまざまな作りが対応可能で、複数歯を一つの装置で補う事ができます。

入れ歯のデメリット

●固いものが噛みにくくなる

入れ歯は歯茎の上に載せた状態であるため、噛む力に弱く、あまり固いものは食べられなくなってしまいます。

●不具合が起こりやすい

清掃時や就寝時には取り外しが必要になるため、バネが緩みやすかったり、歯茎の退縮等で固定の部分に不具合が出やすく、ガタつきやすくなってしまいます。

●口の中の違和感を感じやすい

義歯床の部分が歯ぐきや粘膜、舌や上顎を覆うため異物感を感じるという方もいます。

保険適応の入れ歯の材料はあまり薄く削り過ぎると破折しやすくなるため、どうしても限界があります。

●残存歯の寿命を減らしてしまう可能性もある

金属バネで掛ける歯に噛む力が分散される為、大きな負担がかかり。バネを掛けるために削って調整が必要な場合も。
普通の歯よりも衰えやすい環境にしてしまう可能性があるのです。

●食事がおいしく感じられない

味覚を司る舌や粘膜を覆ってしまうことや、しっかり噛めないことで脳への刺激も減り、食事を美味しいと感じられない要因となることもあります。

●虫歯や歯周病のリスクが高くなることもある

入れ歯を外してしっかりお口の清掃を行わないと、義歯床や金属バネなどに食物が挟まったり歯垢が蓄積しやすかったりと、お口の中が不衛生になりやすくなります。これが原因で虫歯や歯周病のリスクを高くしてしまうことにもつながります。

全ての歯が無い場合はオールオンフォーという選択も

全ての歯が無い場合はオールオンフォーという選択も
全ての歯を失ってしまった場合、一昔前までは入れ歯にするほかありませんでした。
しかし昨今では、インプラントの技術と入れ歯のように一体型の装置を融合した「オールオンフォー」という修復方法が開発されました。

オールオンフォーとは

オールオンフォーは従来のインプラントのように失った1歯に対して1本ずつのインプラント体を埋入する必要が無く、前歯の4か所にインプラント体を埋め込みます。咬合力が加わる方向にインプラントの軸を剥けることで1本にかかる咬合圧を均等に分散できる仕組みになっており、まるで入れ歯のように連結した人工歯の装置を一体となって支えることができる方法です。

通常のインプラントのように手術は必要ですが、4本の埋入手術だけで済むことと、入れ歯のように28本すべての歯を一度に修復できるというメリットがあります。
また、金額的には、全ての歯を1歯ずつインプラントにするよりも、オールオンフォーのほうが比較的金額を押さえることにもつながります。

●歯周病で歯を全喪失した人でも対応可能?

オールオンフォーはインプラントの機能も兼ね備えながら、治療にかかる負担としては極めて少ない装置です。4本のインプラント体を骨質の強い部分に埋め込む方式で、もしも歯周病で歯を失い骨量が少なくなってしまった方でも、骨移植をせずにおこなうことができるメリットもあります。

オールオンフォーの注意点

●歯科医師の高い技術を要する

従来のインプラント治療に比べ、専門的な知識や高度な技術を要するため、どの歯科医院でも行っている治療という訳ではありません。実績等も含めた情報を事前にホームページ等で確認し歯科医院を選ぶことをお勧めします。

●治療前に抜歯が必要になる場合もある

歯列を一体型にした装置であるため、天然歯や差し歯が機能していないが残っている場合には、事前に抜歯が必要になることもあります。

●タバコやお酒などの嗜好品の制限が必要になる

タバコやお酒などは、土台が骨と強靭に結合するのを阻害してしまう要因となるため、治療にあたり歯科医師より出される注意事項をしっかり守っていただくことが必須に。
せっかく入れた装置の寿命を縮めてしまうことにもなりかねません。

●定期的なメンテナンスが必要です

オールオンフォーは入れ歯のような連結した人工歯ですが、土台はインプラントで装着後は取り外すことができません。日頃から丁寧なブラッシングでお口の中を清潔に保つことや、定期的に歯科医院で異常が無いかメンテナンスやクリーニングを受けることが必要になります。

まとめ

インプラントと入れ歯の比較はいかがでしたか?

それぞれにメリットとデメリットがあるため、自身のライフスタイルに合うものは
どちらなのか実際に比較検討してみましょう。

また、オールオンフォーのような最新技術も視野に入れるのであれば、事前に歯科医院のホームページ等でリサーチして治療に臨まれることをお勧めします。

医師へのご相談をご希望の際は、
愛媛インプラントクリニックかまくら歯科へお任せください。

口臭の原因、実は歯周病かも!? 対策方法はある?

2019年1月18日

家族や近親者に「口が臭い」といわれて困っているという方はいませんか?自覚症状が出にくい歯ぐきの病気である「歯周病」が悪化し、症状として口臭が強くなることがあります。
今回は歯周病が原因の口臭について詳しく解説し、改善するためのケア法をご紹介します。

口臭の原因は歯周病!?

口臭の原因は歯周病!?
歯周病初期はあまり自覚症状がありません。進行すると歯磨きで出血が起こったりしますが、痛みを伴うことはほとんど無いため気づかないうちに悪化しやすいのです。重症化すると深くなった歯周ポケット内に汚れが貯留し、歯ブラシの毛先では清掃が難しくなります。そして口内環境が悪くなり口臭につながる不具合が起こってしまいます。

歯周病とはなにか?

歯周病はお口の中の常在菌が歯ぐきに感染して炎症をもたらす病気です。歯磨きが行き届かず、歯と歯ぐきの境目に細菌の塊である歯垢(プラーク)が蓄積してしまう刺激によって歯ぐきの辺縁が炎症を起こします。初期は歯肉炎と呼ばれ、痛みはほとんどありませんが、進行して歯と歯ぐきの境目の「歯周ポケット」が深くなると、歯を支えている歯槽骨が溶けて歯がグラグラと動揺し、最終的には温存できずに抜歯が必要になったり、抜け落ちてしまうこともあります。

歯周病が口臭の原因になる

歯周病が悪化すればするほど、歯周ポケット内は歯垢や歯石が貯留し悪循環を繰り返します。歯と歯ぐきをつなぐ「歯根膜」が壊れることで排膿したり、歯垢や歯石かたメチルメルカプタンや硫化水素などの揮発性の化合物が発生し、強い口臭を引き起こす原因になってしまうのです。

歯周病による口臭なのか確認

歯周病の代表的な症状といえば「歯ぐきの腫れ」と「出血」です。それに加えて、症状が悪化した人は「口臭」にも悩まされています。そこで、歯周病が原因で起こっている口臭は他の要因で起こる口臭とどんな違いがあるのか、歯周病から起こる口臭の確認方法をご紹介します。

歯周病による口臭の特徴

●腐った玉ねぎ・卵のニオイ、生ごみのニオイ

先ほどお話ししたように、歯周病による口臭の特徴は「揮発性の硫黄化合物」が大きな原因です。歯石から発生する「メチルメルカプタン」、歯垢から発生する「硫化水素」。他にも「ジメルサルファイド」という生ごみやキャベツが腐ったような臭いを発する成分も口臭の原因となります。

●コップや袋に息を入れてチェック

未使用のビニール袋や紙コップ等に息を吹き込み、自身ですぐ臭いを嗅いで確認する方法です。また、デンタルフロスを歯と歯の間に通し、歯と歯の間の臭いをチェックするのも、隠れた臭いの素を知るきっかけになりますよ。

●第三者にチェックしてもらう

人間は匂いに慣れる性質を持っているため、セルフチェックでは確認できない場合もあります。口臭が気になる人は、信頼のおける身近な人にお願いして確認してもらう確認方法が確実です。

歯周病の特徴

歯周病になると、まず歯と歯の間の歯ぐきが丸みを帯びて赤く腫れ始めます。症状が進行すると歯磨きの際に出血したり、細菌の増殖によって口内がネバネバした不快感を感じるようになります。このような症状を感じる時には、歯周病を疑うサインになるでしょう。

口臭の原因となる歯周病対策

口臭の原因となる歯周病対策
口臭が歯周病の原因で起こっているのであれば、歯周病を治すことで解消されるということになります。歯周病を改善するための方法をしっかり行って、口臭もスッキリ解消しましょう!

歯周病のセルフケア

●ブラッシング方法を紹介

歯周病改善には日々の正しいブラッシングが一番効果的です。
歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの間に斜め45度の角度で、毛先が歯周ポケットに入るイメージで当てましょう。歯ぐきが弱っていますので、歯ブラシはやわらかめを使うのもおすすめです。

●歯と歯ぐきの間をブラッシング

歯ブラシのヘッドは大きく動かさず、微振動を加える程度で小さく動かします。汚れも落としながら、炎症部分の歯ぐきマッサージも行えます。

●寝る前は念入りに

一番効果的な歯磨きの時間は寝る前です。就寝中は唾液の分泌が減り、口内細菌が繁殖しやすいため、寝る前に入念な歯磨きを行うことで口内細菌数が増えるのを予防することができます。

歯周病を歯科で治療

●歯周組織検査

歯垢の付着状態、歯肉からの出血、歯周ポケットの深さ、歯の動揺度を調査したり、レントゲンで内部(歯の根っこや骨)の状態を確認します。この検査で歯周病の進行度を確認したり、口臭の要素につながる進行度なのか解ります。

●クリーニング

深くなった歯周ポケット内の歯垢や歯石は、歯ブラシの毛先が届かず歯磨きでは落とすことができません。歯科医院の器具や機械を用いて取り除いてもらいましょう。(スケーリング)そして汚れを落とした後の歯の表面は最近の毒素が残っていたり、歯の表面が粗造になっていますので、歯の表面を滑らかにする処理も行ってもらえます。(ルートプレーニング)

●歯周外科治療

歯のクリーニングや、ブラッシング指導を受けてのホームケアでは治り切れないほど重症化してしまっている場合は、外科的処置をおこなう場合もあります。

フラップ手術:歯ぐきを切り開いて、クリーニングの器材が届かない深部の汚れを除去した後、再度歯ぐきを閉じて縫合します。

歯周組織再生療法:歯周病によってダメージを受けた歯周組織は再生することができません。そこで特殊な膜を用いて歯周組織の再生を誘導するGTR法や、たんぱく質の成分が入った材料をダメージを受けた歯の根っこに塗るエムドゲイン®を用いる方法で、歯周組織の再生治療を行います。

歯周形成外科手術:歯周病の悪化で破壊されてしまい、見た目や機能的に不具合を生じている部分の形態を整える手術で「プラスチックサージェリー」と呼ばれています。

かまくら歯科では、歯周病治療に特化した歯周病専門のフロアを設けており、専門スタッフがサポート・管理を行います。
大切な歯の健康のためにも、歯周病の疑いがある方はお早めに起こしください!

まとめ

もしも歯周病かな?と思ったら、口臭の原因となってしまうこともあるということ、お解りいただけたでしょうか?口臭は原因がさまざまですが、歯周病が原因であれば改善の余地が十分にある症状です。まずは歯科医院で、はっきりとした原因やどのくらいの段階であるか等をチェックし、適切な対処を行うことが大切です。

歯列矯正を早く終わらせたい!どのくらいで終わる?

2019年1月18日

歯並びがあまり良くなくて気にしている人は、歯列矯正を検討するでしょう。しかし、歯列矯正は治療期間が長期にわたるイメージが強いです。治療中は器具を装着しなければならないため、治療をためらってしまう人も多いでしょう。しかし、最近では歯列矯正の方法が以前より進歩してきています。昔のように治療期間が長期にわたったり、治療中に不便を強いられることはあまりありません。ここでは歯列矯正の治療期間や治療中のことについて解説していきます。

歯科矯正の方法の種類

歯科矯正の方法の種類
歯列矯正の方法はいくつかありますが、大人と子供でよく行われる治療方法がやや異なります。

大人の歯科矯正でよく行われる方法

大人が歯列矯正を受ける場合には、ワイヤー矯正やインビザライン、インプラント矯正などの方法がよく用いられます。

ワイヤー矯正というのは、歯にブラケットをワイヤーで装着して行う治療方法です。ブラケットは金属製のものを使用する場合と、セラミック製のものを使用する場合があります。金属製のワイヤーは目立ってしまうのが難点です。笑ったときなどに、歯の矯正治療中だと一目で分かってしまいます。しかし、治療期間は短くて済みます。
セラミック製のブラケットは、金属製のブラケットと比べるとあまり目立ちません。しかし、治療期間が金属製のブラケットを使った場合よりも長くなってしまうのが難点です。

インプラント矯正は、顎の骨にインプラントを埋め込み、それを支点にして歯を動かします。通常のワイヤー矯正の場合には、動かしたくない歯まで動いてしまうこともありますが、インプラント矯正なら動かしたい歯だけを動かせるのがメリットです。治療が終わった後は、埋め込んだインプラントは取り外します。

インビザラインというのはマウスピースの一種で、透明で目立ちません。装着した状態で、前歯を見せて笑ってもなかなか気づかれないでしょう。また、自分で簡単に着脱可能です。食事をするときや写真を撮るときなどには自由に外せるので便利です。

子供の歯科矯正でよく行われる方法

子供の場合には、まだ永久歯が生え揃っていなければ、床矯正(しょうきょうせい)か顎顔面矯正の方法を用いるのが一般的です。永久歯が生えてからは、ワイヤー矯正の方法で行います。

床矯正というのは、ネジの付いた装着を装着して顎を広げる方法です。顎が狭すぎると、歯が生えてくるための十分なスペースがなく、それが原因で歯並びが悪くなってしまうことがあります。床矯正を行うことで、永久歯が生えるスペースを確保し、綺麗な歯並びに導くのです。
床矯正で使用する装置は、取り外しもできるので食事や歯磨きなどもこれまで通り行えます。ただし、床矯正は、前歯の永久歯4本生え揃ってからでないとできません。そのため、床矯正が行えるタイミングは限られているのがデメリットです。また、治療が終わった後に、装置を使わなくなると、元に戻ってしまうことあります。

顎顔面矯正も、永久歯が生えてくるためのスペースの確保を主な目的として行う矯正治療方法です。床矯正と異なり、装置を自分で取り外すことはできません。また、目立ちにくいのがメリットです。

歯科矯正はどのくらいの期間で終わるのか

治療にかかる平均的な期間

歯列矯正の治療にかかる期間は、もともとの歯並びによって差が出ます。数ヶ月程度で終わる人もいれば、何年もかかってしまう人もいるでしょう。平均的に見れば、1年半から3年程度で終わる人が多いです。特に歯並びが悪くて悩んでいる人なら、2,3年はかかるものと捉えておきましょう。

また、歯列矯正治療は適正な位置に歯が移動すればそれで終わりではありません。矯正治療が終わったら、矯正器具は取り外しますが、今度は保定期間に入ります。矯正治療により移動した歯は、矯正器具を取り外すと、元の位置に戻ろうとすることが多いです。それを防止するために、保定器具を装着して2,3年程度過ごすのが保定です。保定期間が終われば、何も装着しなくて済むようになります。

子供の歯列矯正は、大人と比べて治療期間が短めです。最短で8ヶ月程度で終わります。子供にとっては長く感じられるかもしれませんが、歯列矯正を行うなら、なるべく子供のうちに済ませておいた方が楽でしょう。

長引くと費用はどうなる?

歯列矯正の治療が長引いた場合に気になるのが費用の扱いでしょう。費用などが提示されている場合には、標準的な治療期間で終わった場合を想定している費用であることが多いです。治療が長引くと、通院回数も増えるでしょう。

かまくら歯科の場合には、インビザラインは基本料金が5万円で上下両方治療すると55万円、片方だけだと35万円で定額です。治療期間が長引いてしまっても、費用が高くなってしまう心配はありません。

歯科矯正中の期間の過ごし方

歯科矯正中の期間の過ごし方

生活に支障はないのか

歯列矯正の治療を始めるにあたって、日常生活への影響が気になるでしょう。歯並びを気にしつつも、食事や会話をするときなどのことを考えて、二の足を踏んでいる人も多いです。
実際のところ、食事や会話がしづらくなることはあまりありません。たしかに矯正治療を始めたばかりだと、矯正器具を装着した状態に慣れていないため、違和感を覚えるでしょう。しゃべりにくいと感じてしまうかもしれません。しかし、大半の人は徐々に慣れていきます。すぐに違和感なく食事や会話ができるようになるでしょう。

スポーツなども問題なく行えます。中高生などで、運動部に所属している人でも大丈夫です。ただ、激しい接触を伴う競技の場合には、念のため担当の歯科医師に相談しておくのが望ましいでしょう。
また、記念写真を撮るときなどには、一時的に外すことも可能です。

治療中はどのようなことをするのか

治療中は定期的に通院して、歯の状態を診てもらい器具の調整などを行います。通院の頻度は、1ヶ月に1回くらいです。ただ、治療を開始したばかりの頃はあまり安定していません。そのため2週間に1回くらいの頻度で通院する必要があります。逆に歯並びがある程度改善されて安定してきたら、通院頻度が減り、2,3ヶ月に1回くらいで済むようになるでしょう。

矯正器具を装着していると、歯磨きがやや大変です。器具が邪魔になって磨きにくい箇所なども出てくるでしょう。上手く歯磨きできないときには、矯正治療に適した歯ブラシを使用する場合もあります。
また、矯正治療の方法によっては、虫歯治療や歯周病治療を並行して行うことはできません。そのため、矯正治療中は虫歯にならないように特に心がける必要があります。もし矯正治療を始める前の段階で虫歯がある場合には、虫歯の治療を済ませてから矯正治療を開始することになるでしょう。

矯正治療が終わった後は保定器具を装着して安定させます。保定器具は自分で取り外せるものを使うことが多いですが、装着時間をきちんと守ることが大切です。装着時間が短いと、きちんと保定できず戻ってしまう可能性もあります。

まとめ

歯列矯正は1年半から3年くらいで終わるケースが多いです。インビザラインなど、自分で取り外せる器具もありますが、早く終わらせたいのであれば、装着時間をきちんと守りましょう。また、器具を装着していても、それほど日常生活に影響がなく費用も大きく増えることはありません。歯列矯正をするなら、あまり慌てずに治療を行っていきましょう。

あの症状は親知らずが原因だった?!症状と対処法

2019年1月17日

みなさんは、自身の親知らずの現状をご存知でしょうか。親知らずは必ず生えるものでなく、歯肉の中に埋もれているものや、歯が半分歯肉に埋もれているものなど様々であり、レントゲン撮影やCT撮影をおこなわなければ自身に親知らずがあるのか、ないのかさえも判らない人も多くいらっしゃいます。歯の痛みは虫歯だと考え歯科医院を訪れる人の中には、実は親知らずが原因で痛みが生じている場合も多く見受けられます。親不知が原因で痛みが生じる場合には、抜歯する必要性もあり、抜歯をするかしないか患者さまの悩みの種ともなりかねません。そこで今回は、親不知について詳しくご紹介してまいりましょう。

親知らず(おやしらず)とは?

親知らず(おやしらず)とは?
親知らずとは、中切歯と呼ばれる最も最前に生えている歯を1番目として数え、一番後ろに生えている8番目の歯(大臼歯)です。永久歯は6歳ごろより13歳、14歳ごろにかけて乳歯から永久歯に生え変わります。しかし親知らずは、17歳ごろから20歳過ぎまでに生える臼歯であるために、親の管理下にない年齢である“知らぬ間”に生えることから“親知らず”と呼ばれるようになり、正式名称は“智歯”(ちし)と呼びます。

親知らずはなぜ歯肉に埋もれるの?

人間の永久歯は全部で32本であり、その中の4本が親知らずとなります。親知らずは上顎(上のあご)左右後方に2本、下顎(下のあご)左右後方に2本、合計4本あります。しかし、必ずしも上下左右に生えるわけではなく、母親のお腹の中で親知らずの芽が形成されない場合もあり、親不知が存在しても歯肉に完全に埋もれている場合や、歯肉から一部分のみが萌出している場合など、親不知の状況は一人一人異なります。

では、なぜ親知らずは、先天性に親知らずが存在しない場合や、他の歯のように完全に萌出することなく、歯肉に埋もれ萌出することがないのでしょうか。これは、人間の長い歴史の中で徐々に顎が小さくなっているために、親不知が生えるスペースが確保できなくなったと推測されます。顎が小さくなってしまったがために、現代の歯並びに影響を及ぼし歯並びが悪くなる要因の一つでもありますが、親知らずも影響されているのです。

診断

親知らずがあるかないかは、目視とレントゲン撮影やCT撮影でおこなわれます。歯肉に完全に埋まっている場合もあり、個人では判断できません。

親知らずの症状と対処法

親知らずの症状と対処法
親知らずが存在するからといって、なんらかの症状が現れるわけではありません。親知らずの生え方や、歯肉に埋まっている状況、隣の歯である第2大臼歯との位置などにより、症状が現れます。以下が主な親知らずが原因で現れる症状です。

【智歯周囲炎】

親知らずは、まっすぐに生えることなく斜めに生えることも多く見受けられます。斜めに生えている場合は歯肉に埋まりながら、一部が歯肉から萌出している場合が多く、一番奥に生えていることもあり食べカスも溜まりやすく、不衛生な状況になりやすい傾向にあります。口腔環境が不衛生になると、親不知周辺の歯肉は炎症を起している状態を智歯周囲炎と呼び、親知らずが生えてくる17歳から20歳前後の人に多くみられる症状です。

●対処法

抗菌薬や鎮痛剤を投与し、汚れが溜まる原因となる歯肉を切除し、口腔内を清潔に保ちながら様子を見ることも多くあります。炎症を繰り返す、または親知らずの生え方によっては抜歯となることも多く見受けられます。

【虫歯】

親知らずは汚れが溜まりやすく、歯ブラシの毛先も行き届かずに、虫歯になることも多くあります。

●対処法

虫歯治療は可能ですが、特に第二臼歯に虫歯が広がるリスクがある場合は抜歯を検討するケースもあります。

【嚢胞】

親知らずの周辺に嚢胞が形成された状態です。無症状の場合もありますが、なんらかの細菌に感染することで、顎に痛みや腫れをかんじるようになります。嚢胞内は液体が含まれており、ほとんどの場合は良性のものであるが、悪性の場合も考えられ病理検査をおこなう必要もあります。

●対処法

親知らずを抜歯し、嚢胞を摘出します。

【第二大臼歯の吸収】

親知らずが適切に萌出せずに、第二大臼歯によりかかるように生えている場合、親不知に吸収され、歯の根などが溶けてしまう恐れもあります。

●対処法

親知らずの抜歯をおこないます。しかし、第二大臼歯の歯根吸収度合いが進んでいる場合は、第二大臼歯が近い将来抜歯となる恐れを考慮し、あえて親知らずを抜歯せずに親知らずを第二大臼歯の代わりに補うケースもあります。

上記は親知らずが原因で生じてしまう症例の一部です。疲れや風邪で免疫力が低下している時や、ストレス、睡眠不足が続いていると親知らずがうずくこともあり、なんらかの症状でお困りの際には、自己判断することなく歯科医院で診断を受けましょう。

親知らずは必ず抜歯するわけではない

親知らずは必ずしも抜歯をおこなわなければならないわけではありません。しっかりと上下で咬み合わさっている場合や、顎の中にすっぽりと埋まっていて、今後も特に影響はないと判断された場合は、抜歯する必要はありません。

【口腔ケア】

なるべく小さなヘッドの歯ブラシを選び、口を大きく開けてしまうと頬が邪魔をし、奥までブラシを入れることが難しく、口を小さめに開け歯ブラシを斜め横から入れ親知らずに歯ブラシの毛先があたるようにしましょう。

また、タフトブラシと呼ばれる汚れをピンポイントで除去することに長けているブラシを歯ブラシと併用して口腔ケアをおこなうのも効果的です。

親知らずに症状や影響がない場合は抜歯する必要性はありませんが、抜歯をおこなうべき場合も多くあり、なんらかの症状がある場合には歯科医院を受診しましょう。

矯正治療は何歳から?気になる歯並びを改善!

2019年1月10日

みなさんは身体のどこにコンプレックスを感じますか?鼻や耳のかたち、手足の長さなど身体のどこかに悩みを抱えていらっしゃる人も多くいらっしゃるのではないでしょうか。歯並びもまた、鼻や耳、手足の長さと同じように、コンプレックスを抱えている人も多く矯正治療をおこないたいと、ご相談に訪れる患者さまも多くいらっしゃいます。見た目はもちろんのこと、機能的にも問題がある場合も多い歯並びの種類や、矯正治療について詳しくご紹介していきましょう。

・歯並びが悪いと何か影響があるの?
冒頭でもご紹介したように歯並びに問題がある場合、見た目だけではなく機能的にも問題がある場合も多く、上手く歯と歯が咬み合っていないと食べものをうまく咬み砕き(咀嚼)飲み込む(嚥下)ことができずに、消化不良となっている場合や、上の歯と下の歯がしっかりと咬み合わず隙間が空いてしまい、常に口が開いた状態になってしまいドライマウスになってしまうなど、さまざまな弊害をきたし、歯並びはとても重要となります。

歯並びが悪いと何か影響があるの?

歯並びが悪いと何か影響があるの?
冒頭でもご紹介したように歯並びに問題がある場合、見た目だけではなく機能的にも問題がある場合も多く、上手く歯と歯が咬み合っていないと食べものをうまく咬み砕き(咀嚼)飲み込む(嚥下)ことができずに、消化不良となっている場合や、上の歯と下の歯がしっかりと咬み合わず隙間が空いてしまい、常に口が開いた状態になってしまいドライマウスになってしまうなど、さまざまな弊害をきたし、歯並びはとても重要となります。

矯正治療は何歳から始める?

矯正治療は子供の歯が、生えかわる5歳から8歳ころから成人になっても矯正治療をはじめることが可能です。しかし、歯並びの種類(歯列不正)によっては、成長期の骨格の形成にまで影響を及ぼしかねず、乳歯の時点で“歯並びが悪い“と感じた場合は、将来矯正治療が必要になる場合の説明やアドバイスなどを受けに歯科医院を受診することもおすすめします。

気になる歯並びの種類

気になる歯並びの種類
では、歯並び(歯列不正)の種類をご紹介してまいりましょう。

【出っ歯:上顎前突(じょうがくぜんとつ)】

上顎の前歯が通常よりも前に突き出ている状態です。正常の咬み合わせの場合は上下の前歯の前後の距離は2~3mmと言われていますが、5mm以上の場合は、上顎前突となります。(ひと昔前は7mm以上ともされていましたが、現在は5mm以上)

【受け口:下顎前突(かがくぜんとつ)】

通常は、上顎の前歯が下顎の前歯より2~3mmほど前に追いかぶさるように咬み合わさっている状態であるが、上顎前歯より下顎前歯が前に突き出し、上顎前歯に覆い被さるように咬み合わさっている状態です。

成長につれ、下顎が著しく大きく突き出てしまう可能性が高く、永久歯に生えかわる時期である5歳から8歳ころよりの治療が効果的とされています。

【八重歯、乱ぐい歯:叢生(そうせい)】

正常の場合は、歯が綺麗なアーチを描くように生えるのですが、デコボコと列をみだすように生えている場合は叢生となります。

日本人にとっては“チャームポイント”となる八重歯も叢生でありますが、欧米では「ドラキュラ」のイメージが強く“バンパイアティース”と呼び敬遠され、ほとんどの人が矯正治療をおこなう傾向にあります。

【すきっ歯:空隙歯列(くうげきしれつ)】

歯と歯の間に隙間がある状態です。乳歯の頃には永久歯が生える場所を確保するために、隙間があるとされていますが、永久歯に生え変わっても隙間が一向に埋まることなく開いている場合は空隙歯列となります。

【上下の前歯が咬み合わず隙間が空いている:開咬(かいこう)】

ドライマウスの原因となりかねない不正歯列です。前歯で咬み切ることが困難となり、奥歯に負担がかかってしまいます。常に口が開いているために、口の中が乾燥してしまいます。ドライマウスになると口臭、虫歯、歯周病とあらゆる疾患を誘発するリスクも高まります。

気になる矯正治療中の生活

矯正治療をおこないたいと考えていても、なかなか一歩踏み出せません。そんな声も多く聞こえてきます。そこで、矯正治療中はどんな生活となるのか、一例をご紹介しましょう。

【食生活】

矯正装置を設置してから慣れるまでは、「食事がしづらい」と感じる患者さまも少なくありませんが、設置から1週間~1カ月ほどで違和感を、感じることなく食事を楽しめるようになります。

しかし、矯正治療中には装置が外れてしまうリスクを避けるために、硬い物やお餅、水あめ、キャラメルなどの粘着性の高い食品は避けたほうが得策でしょう。

【運動】

運動に規制はありません。身体を動かすことは咬み合わせに係る筋力にもいい影響を与えるといわれています。

ただし、矯正装置が外れてしまう、またはお口の中が傷つくリスクをともなう、ボクシング、ラグビー、柔道など激しいスポーツおこなう際には、専用のマウスピースを制作することをおすすめします。

【歯磨き】

矯正装置を歯面に装着している場合、矯正装置であるブラケットやワイヤーに食べカスや汚れが溜まりやすく、念入りな歯磨きが必要となります。正しい歯磨き、口腔ケアの仕方を身に付け、矯正治療中に虫歯にならないように気をつけなければなりません。

① 鏡と歯ブラシを用意します。どこを磨いているか、目で確認しながら歯磨きをおこないましょう。
② 歯磨き粉は豆粒程度、もしくは使用しなくても構いません。
③ 歯ブラシは鉛筆をもつようにもつペングリップ、歯ブラシの柄を握るようにもつパームグリップを使い分け、磨きましょう。
④ 磨く順番を決めて、磨き残しのないようにしましょう。
⑤ 矯正装置であるブラケットやワイヤーと歯の間に毛先が入るように斜め45℃に毛先傾け、小刻み動かしながら磨きましょう。
⑥ 咬み合わせ部分も忘れず磨きましょう。

矯正治療中は細やかな口腔ケアが必要不可欠となります。歯科医師、歯科衛生士に指導を受け清潔なお口の中を保ちましょう。

以上、矯正治療についてご紹介してまいりました。矯正治療をおこなうことで、見た目だけ改善するのでなく機能的にも改善することが期待されます。毎日の歯磨きにおいても、歯列が整うことで、歯ブラシなどの口腔ケアもおこないやすくなるために、虫歯や歯周病リスクが軽減すると考えられています。矯正治療の正しい知識を身に付け、お口の健康に繋げましょう。

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。

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