矯正治療は何歳から?気になる歯並びを改善!
2019年1月10日
・歯並びが悪いと何か影響があるの?
冒頭でもご紹介したように歯並びに問題がある場合、見た目だけではなく機能的にも問題がある場合も多く、上手く歯と歯が咬み合っていないと食べものをうまく咬み砕き(咀嚼)飲み込む(嚥下)ことができずに、消化不良となっている場合や、上の歯と下の歯がしっかりと咬み合わず隙間が空いてしまい、常に口が開いた状態になってしまいドライマウスになってしまうなど、さまざまな弊害をきたし、歯並びはとても重要となります。
歯並びが悪いと何か影響があるの?

矯正治療は何歳から始める?
気になる歯並びの種類

【出っ歯:上顎前突(じょうがくぜんとつ)】
上顎の前歯が通常よりも前に突き出ている状態です。正常の咬み合わせの場合は上下の前歯の前後の距離は2~3mmと言われていますが、5mm以上の場合は、上顎前突となります。(ひと昔前は7mm以上ともされていましたが、現在は5mm以上)
【受け口:下顎前突(かがくぜんとつ)】
通常は、上顎の前歯が下顎の前歯より2~3mmほど前に追いかぶさるように咬み合わさっている状態であるが、上顎前歯より下顎前歯が前に突き出し、上顎前歯に覆い被さるように咬み合わさっている状態です。
成長につれ、下顎が著しく大きく突き出てしまう可能性が高く、永久歯に生えかわる時期である5歳から8歳ころよりの治療が効果的とされています。
【八重歯、乱ぐい歯:叢生(そうせい)】
正常の場合は、歯が綺麗なアーチを描くように生えるのですが、デコボコと列をみだすように生えている場合は叢生となります。
日本人にとっては“チャームポイント”となる八重歯も叢生でありますが、欧米では「ドラキュラ」のイメージが強く“バンパイアティース”と呼び敬遠され、ほとんどの人が矯正治療をおこなう傾向にあります。
【すきっ歯:空隙歯列(くうげきしれつ)】
歯と歯の間に隙間がある状態です。乳歯の頃には永久歯が生える場所を確保するために、隙間があるとされていますが、永久歯に生え変わっても隙間が一向に埋まることなく開いている場合は空隙歯列となります。
【上下の前歯が咬み合わず隙間が空いている:開咬(かいこう)】
ドライマウスの原因となりかねない不正歯列です。前歯で咬み切ることが困難となり、奥歯に負担がかかってしまいます。常に口が開いているために、口の中が乾燥してしまいます。ドライマウスになると口臭、虫歯、歯周病とあらゆる疾患を誘発するリスクも高まります。
気になる矯正治療中の生活
【食生活】
矯正装置を設置してから慣れるまでは、「食事がしづらい」と感じる患者さまも少なくありませんが、設置から1週間~1カ月ほどで違和感を、感じることなく食事を楽しめるようになります。
しかし、矯正治療中には装置が外れてしまうリスクを避けるために、硬い物やお餅、水あめ、キャラメルなどの粘着性の高い食品は避けたほうが得策でしょう。
【運動】
運動に規制はありません。身体を動かすことは咬み合わせに係る筋力にもいい影響を与えるといわれています。
ただし、矯正装置が外れてしまう、またはお口の中が傷つくリスクをともなう、ボクシング、ラグビー、柔道など激しいスポーツおこなう際には、専用のマウスピースを制作することをおすすめします。
【歯磨き】
矯正装置を歯面に装着している場合、矯正装置であるブラケットやワイヤーに食べカスや汚れが溜まりやすく、念入りな歯磨きが必要となります。正しい歯磨き、口腔ケアの仕方を身に付け、矯正治療中に虫歯にならないように気をつけなければなりません。
① 鏡と歯ブラシを用意します。どこを磨いているか、目で確認しながら歯磨きをおこないましょう。
② 歯磨き粉は豆粒程度、もしくは使用しなくても構いません。
③ 歯ブラシは鉛筆をもつようにもつペングリップ、歯ブラシの柄を握るようにもつパームグリップを使い分け、磨きましょう。
④ 磨く順番を決めて、磨き残しのないようにしましょう。
⑤ 矯正装置であるブラケットやワイヤーと歯の間に毛先が入るように斜め45℃に毛先傾け、小刻み動かしながら磨きましょう。
⑥ 咬み合わせ部分も忘れず磨きましょう。
矯正治療中は細やかな口腔ケアが必要不可欠となります。歯科医師、歯科衛生士に指導を受け清潔なお口の中を保ちましょう。
以上、矯正治療についてご紹介してまいりました。矯正治療をおこなうことで、見た目だけ改善するのでなく機能的にも改善することが期待されます。毎日の歯磨きにおいても、歯列が整うことで、歯ブラシなどの口腔ケアもおこないやすくなるために、虫歯や歯周病リスクが軽減すると考えられています。矯正治療の正しい知識を身に付け、お口の健康に繋げましょう。