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なぜ歯は黄色くなるの?現代社会で求められるホワイトニング

2018年12月26日

みなさんは、自身の歯の色が気になったことはありませんか?若いころは白い歯だったのに、歳を重ねるにつれて、歯が黄色くなってきたと、ご相談くださる患者さまも多く見受けられます。では、なぜ歯はなぜ黄色くなるのでしょうか。現代社会で求められるホワイトニングと合わせてご紹介していきましょう。

現代社会で求められるもの

現代社会で求められるもの
しっかりとアイロンがけされたYシャツ、洗練されたスタイリッシュなスーツ、清潔感のある髪型や笑顔などが一般的に社会人として求められていますが、近年では整った歯並びと同様に、白い歯が求められる傾向になりつつあり、欧米では既に審美的に美しくあるためだけではなく、虫歯や歯周病予防の一環として、不揃いな歯並びを矯正したり、黄色くなった歯を白くしたりすることが、最低限のマナーとして当たり前のようにおこなわれています。

歯が黄色くなるのはなぜ?

では、なぜ歯が黄色く変色してしまうのでしょうか。一緒に紐解いていきましょう。

【加齢】

歯はエナメル質、象牙質、歯髄で形成されていますが、歯の表面組織であるエナメル質は、白くはありません。みなさんが、歯が白いと考えるのも無理もありません。エナメル質は透明となっており、エナメル質の下の層にある象牙質はクリーム色をしています。象牙質は加齢とともにその厚みが増していき、色を濃くしていきます。半透明であるエナメル質から黄色くなった象牙質の色が透けてみえるために、歯が黄色くなったと感じるようになります。

【飲食物や嗜好品による着色】

以下の飲食物、嗜好品に影響により歯が黄色く変色する場合もあります。それら色素が歯の表面に沈着し、

・お茶
・ウーロン茶
・コーヒー
・ワイン
・タバコ
・カレー

【歯の神経の壊死・除去】

歯の神経が壊死または、除去したばあい、歯はだんだんと白さを失い黒くなっていきます。また、根管治療を終えた根管内に土台を入れた場合、その土台である金属の成分が溶け出し、歯が黄色くなるのではなく、真っ黒となってしまう場合もあります。

【薬の副作用】

マイコプラズマ肺炎などの疾患に効果があるといわれている抗生物質である「テトラサイクリン」は永久歯が生えかわる前に服用すると、テトラサイクリンの影響で生えてきた永久歯が左右対称に黄色く変色している場合があります。

ホワイトニングの種類

ホワイトニングの種類
ホワイトニングの方法は、以下の通り3通りの方法になります。メリット・デメリットを理解し、自身に見合ったホワイトニングの方法を選択しましょう。

【オフィスホワイトニング】

歯科医院でおこなう、ホワイトニング方法です。歯科医師や歯科衛生士のみが取り扱うことのできる、高濃度な過酸化水素を含んだ薬品を歯に塗布し、歯の表面に沈着した色素を分解させ歯を白くさせる方法です。目標する白さを患者さまと確認後、数回にわけてホワイトニング治療をおこない理想の歯の色に近づけます。

【ホームホワイトニング】

ご自宅で患者さま自身がおこなうホワイトニング方法です。歯科医院などで歯型を採取し、オーダーメイドのマウスピースを作成します。マウスピース内にホームホワイトニング用の薬品を塗布し、定められた時間装着します。オフィスホワイトニングで使用する薬品より濃度は低く、歯を白くするには時間がかかりますが、毎日おこなうことで、およそ2週間で効果が表れてくるといわれています。

【デュアルホワイトニング】

オフィスホワイトニングをおこないながら、ホームホワイトニングもおこなうホワイトニング方法です。歯科医院への通院と、ご自宅での治療には手間がかかりますが、より早い期間で効果が現れ、なおかつその白さを長い時間維持することが期待できます。

【ホワイトニングをおこなえない人】

妊娠中、授乳中、無カタラーゼ症の人、エナメル質形成不全の人、象牙質形成不全の人、極度の歯周病の人、16歳以下の小児はホワイトニングをおこなうことはできません。

ホワイトニングのメリット、デメリット

メリットとデメリットを理解した上で、ホワイトニングをしましょう。

【メリット】

・審美的に美しくなる
・コンプレックスが解消される
・清潔感が増す

【デメリット】

・施術直後は「しみる」ことがありますが、一過性であり通常24時間ほどで症状は治まります。
・費用がかかる
・白さを永久に保つことは困難であり、色戻りする

ホームケア

上記でご紹介したホワイトニングをおこなっただけでは、白い歯を長い時間保つことは難しく、日々のホームケアが重要となります。またホワイトニング直後は通常時より着色しやすい状態となっているために、色素沈着が予想される飲食物、嗜好品は控えることをおすすめします。また、ホワイトニング後は、ホワイトニング専用の歯磨き粉を使用することで、色戻りを予防するこが期待できます。

【着色しにくい食品】

白米、パン、乳製品、白身魚、うどん、パスタ(ソースは別)

以上、ホワイトニングについてご紹介してまいりました。現代社会において、白い歯はエチケットとして考えられ、若い世代、働き盛りの世代を中心に、ホワイトニングを求める人が増加傾向にあります。これからおこないたいと考える人、興味がある人も、ご自身に見合ったホワイトニング方法を選択し、白い歯を手に入れましょう。

もう怖くない!お子さんも歯医者さんデビュー!

2018年12月19日

みなさん、子どもの頃に歯科医院に通われた経験はありますか?
白衣を着てマスクをした歯科医師、歯科衛生士などのスタッフが出迎え、歯科医院独特の薬品の香りと、「キーンキーン」と耳に残る歯科医院特有の機械音を考えると、お子さんが歯科医院を怖がったり、通院を拒否したりすることは、おおいに考えられることであり、歯科医院での診察を受けることを希望するも、お子さんが怖がって歯科医院に行くのを嫌がり困っている親御さんがいることも事実であります。そこで今回は、どうすれば小さなお子さんも怖がらずに歯科医院を訪れ診察をうけられるか、ご紹介していきます。

子どもはなぜ歯医者さんを怖がるの?

子どもはなぜ歯医者さんを怖がるの?
大人でも歯科医院を受診するのをためらってしまうものであり、小さなお子さんでは尚更、歯科医院を受診することに恐怖心や不安感を抱いてしまうのは、仕方がないことかもしれません。では、実際にどのような理由から、お子さんは恐怖心や不安感を抱いてしまうのでしょうか。

以下は、お子さんが歯科医院を怖がる代表的な理由となります。

診療チェアに座りたくない

歯科医院特有の診療チェアは、普段目にすることのないものであり、不安感を覚えてしまいます。

マスク・白衣姿が怖い

マスクは口元が隠れてしまうため、怖がるお子さんも多くいらっしゃいます。また、白衣は内科医や小児科医などでも目にする機会もあると思いますが、“白衣=注射(痛い)“イメージがあるのかもしれません。

何をされるのかわからない

診療チェアに座らされて、何をされるかわからない。「虫歯を治す」など治療の概念を理解できない年齢なら更にその傾向は強くなります。

注射をしたくない

虫歯治療などをおこなう際には欠かせないのが局所麻酔ではありますが、小さなお子さんから大人まで多くの患者さまが、恐怖心を抱いています。

薬の味がまずい

歯科治療では、薬品をお口の中に塗布することもあり、苦手意識を抱いてしまうお子さんも多くいらっしゃいます。

音が怖い

歯を削る音でもある「キーンキーン」という耳に残る音が苦手だというお子さんも多くいらっしゃいます。

上記のように、歯科医院の受診に恐怖心や嫌悪感を抱く多くの理由があげられますが、お子さんが歯科医院の受診を嫌がるからと言って、治療をおこたることは得策ではありません。なぜ、お子さんが歯科医院の受診を嫌がるのか、その理由を理解することが、重要となります。

歯医者さんの工夫

歯科医院では、小さなお子さんの歯科医院、治療への恐怖心を出来るだけ取り除くための工夫をしています。

声かけ

治療をおこなうときは、その工程、工程で「今から水がでるね」「音が鳴るよ」と、今からおこなう治療内容、工程内容をお子さんに分かりやすく伝えます。

お子さんの状況に寄り添う治療

泣いて嫌がるお子さんに、無理やり治療はいたしません。しかし、緊急時や治療を必ずおこなわなければならない状況の場合は除きます。

信頼関係

大人同様に、お子さんとの信頼関係も大切だと考えます。治療前にはコミュニケーションをはかり、治療へと繋げます。

歯医者さんは怖くない

歯医者さんは怖くない
「歯医者さんは怖いよ~」「虫歯になったら注射しなきゃいけないのだよ~」、こんな声かけを、歯磨きを嫌がるお子さんなどにされたことはありませんか?お子さんはみな繊細であり、大人の影響をすぐに受けてしまい、何気なく言った言葉であっても「歯医者さんは怖い、痛い場所」と、イメージづいてしまうものです。

歯科医院は「虫歯を治す病院」であり、虫歯を放置してはいけない、虫歯を治すために歯科医院に行くということをしっかりとお子さんに説明しましょう。年齢によっては理解できないことではありますが、そのような場合は、口を大きく開ける練習や、歯医者さんごっこなどをおこない、歯科医院を身近に感じられるようにしましょう。そうすることで、スムーズに検診や治療を受けられるようになれる近道となるかもしれません。

子どもの頃から歯医者さんに通う重要性

小さなお子さんは特に、歯科医院に行くことを嫌がる場合が多く見受けられますが、虫歯などの早期発見や、お子さんの歯磨きや口腔ケアの意識を高めるためには、歯科医院を受診することが何よりも重要であり、小さなころより歯科医院で診療を受けることで、定期的に歯科医院を訪れる習慣ができ、生涯に渡り自身の歯で美味しく食事をとることも可能となるのではないでしょうか。

以上、どうすれば小さなお子さんでも怖がらず、歯科医院を受診することができるのかをご紹介してまいりました。歯科医院は怖い、痛い場所というイメージを吹き払い、今から何のために、歯科医院に出向き、どんなことをおこなうのかを、お子さんにも根気よく説明しましょう。また、大泣きするからといって受診をおこたることはせず、虫歯など気になることがある場合には、ためらわずに受診しましょう。

妊婦さんに歯科検診をすすめる理由とは?

2018年12月12日

妊婦さんに歯科検診をおすすめする理由をご存知でしょうか。妊娠すると身体にさまざまな変化が現れるように、お口の中にも変化が表れやすくなり、注意が必要となります。「妊娠中に検診や治療をおこなっても大丈夫なの?」と、心配な声も少なからず聞こえてきます。そこで今回は、妊婦さんに歯科検診をおすすめする理由、妊娠中に歯科治療を受けられるのか、受ける際の注意点をそれぞれご紹介していきます。

妊婦さんに歯科検診をすすめる理由

妊婦さんに歯科検診をすすめる理由
最近の研究結果では、女性ホルモンの変化が歯周病に影響をもたらすと考えられています。女性の身体で大きな変化がある「思春期」「性成熟期」「妊娠期」「更年期」「老年期」には特に大きく女性ホルモンの活動が変化するために、お口の中のトラブルや疾患だけではなく、さまざまな身体のトラブルや疾患を引き起こす要因となっているとも考えられています。

特に女性ホルモンの分泌に大きな変化がある妊娠期には、歯科検診を受けることが推奨されています。なぜならば、妊娠期は悪阻(つわり)などの影響から食生活にも変化をもたらせるだけでなく、女性ホルモンである、エストロゲンやプロゲステロンなどが月経時に比べてそれぞれ100倍、10倍以上分泌されると言われています。

それら女性ホルモンは唾液や歯周ポケットと呼ばれる、歯と歯肉の間の溝から分泌される成分中にも含まれ、お口の中にさまざまなトラブルや疾患を引き起こす可能性が高くなることから、妊娠期の歯科検診がすすめられています。

妊娠時に現れやすい症状

では、妊娠期にはどのようなお口のトラブルや疾患の症状が現れやすいのでしょうか。症状別に解説していきましょう。

【歯肉が腫れたり、出血したりする】

女性ホルモンが多く分泌される妊娠期には、およそ9割の妊婦さんに、歯肉が腫れてしまったり、出血してしまったりする症状が現れていると言われています。このような妊娠期の歯周病は「妊娠関連性歯肉炎」と呼ばれています。

【冷たい、熱い飲食物でしみる】

歯周病のサインの1つです。虫歯でも冷たい、または熱い飲食物でもしみるような感覚が現れます。

【歯や歯肉が痛む】

虫歯がないのに、歯や歯肉が痛む場合があります。これもまた歯周病のサインの1つであり、普段歯肉に覆われていた刺激に弱い象牙質が、歯周病などにより歯肉が衰退し下がることで外部に露出し、すこしの刺激だけで痛みを感じてしまう場合があります。

【唾液がネバネバする】

妊娠期には唾液の分泌量は激減し、お口の中は酸性になりがちになり、唾液がネバネバするように感じます。唾液は飲食をするさいに消化を促すとともに、お口の中を洗い流す役目もありましたが、唾液の分泌量が減少したために、お口の中を清潔に保つことができなくなる可能性があります。

【悪阻(つわり)などの影響から、歯磨きができなくなる】

個人差はありますが、平均して妊娠初期から妊娠4ヶ月から妊娠5ヶ月頃まで悪阻(つわり)の症状が現れ、お口の中に歯ブラシを入れることに抵抗を感じる場合があり、歯磨きが適切におこなうことが困難になります。

【食事回数が増え歯垢(プラーク)が溜まりやすくなる】

悪阻(つわり)の症状が治まると、食欲が増す妊婦さんも多く、1回の食事量は減っても回数が増えた、間食をするようになるなど、食べ物を食べる機会も増え、歯垢(プラーク)が溜まりやすくなります。

妊娠中、歯科検診・治療を受ける時期や気を付けること

妊娠中、歯科検診・治療を受ける時期や気を付けること

【妊娠中の歯科治療の時期】

妊娠初期から悪阻(つわり)の症状が落ち着くとされる妊娠4ヶ月から妊娠5ヶ月頃までは、不安定であり早急な治療が必要な場合を除き、歯科治療は避けるべきでしょう。

悪阻(つわり)の症状が落ち着く妊娠中期とされる、妊娠5ヶ月から妊娠7ヶ月の間に歯科検診や治療を受けることをおすすめします。妊娠後期になると、お腹がせりだし、診療ユニット(椅子)に座る、または仰向けになって治療することも困難になる場合も多く、早急に治療が必要な場合を除き、避けるべきでしょう。

また、体調も個人差があり、自身の身体とお腹の中の状況など考慮しながら、歯科医師と治療時期などを相談しましょう。

気をつけたい、避けたい検査・治療

【麻酔】

一般的に歯科医院で使われている歯科用麻酔薬は妊娠期にも投与が可能なものが多く、お口の中で使用する麻酔は局所で分解され。お腹の中の赤ちゃんには影響することはありません。麻酔で過去に気分が悪くなってしまう、効きにくい場合などは、歯科医師に相談しましょう。

【レントゲン】

レントゲン撮影に不安を覚える妊婦さんも多くいらっしゃいますが、口の中の
レントゲン撮影で浴びる放射線量はごく少量であり、口とお腹(子宮)との距離もあり、鉛の防護服(エプロン)でお腹を保護することで更に安心を得られます。

【薬の服用】

妊娠していることを歯科医師に伝え、妊娠期にでも服用できる薬を服用してもらいましょう。

【転倒】

お腹が大きくなるにつれて、転倒するリスクは高まります。歯科治療をするさいの、診療ユニットから転倒しないように、気をつけましょう。

以上、妊娠さんに歯科検診をすすめる理由、妊娠期に出やすい症状、検診や治療をうける時期などについて、ご紹介してきました。妊娠期はとてもデリケートであり自身の体調、お腹の中の赤ちゃんの状況なども産婦人科医、歯科医師と相談して無理なく歯科検診、治療をおこないましょう。

入れ歯を必要とする高齢者が減少?8020運動と予防歯科

2018年12月5日

日本人4人に1人は65歳以上という超高齢者社会に突入した現代の日本ではありますが、とある調査では、以前より入れ歯を必要としている高齢者は減少しているという、驚くべき調査結果が報告されています。なぜ、超高齢化社会である日本において、入れ歯を必要としている高齢者は減少したのでしょうか。そこで今回は入れ歯が必要な理由と、入れ歯を必要とする高齢者がなぜ減少するのか、ご紹介していきましょう。

入れ歯はなぜ必要なのか

入れ歯はなぜ必要なのか
歯は、人間として生きていく上でとても重要な組織であります。食べ物を噛み砕き胃の中に送り入れ栄養分とするために、なくてはならないものです。しかし、虫歯や歯周病が進行してしまうと、やがて歯を失ってしまいます。

歯(永久歯)を1本や2本失ったところで、なにも支障はないと考える人もいると思いますが、歯を1本失うだけで咬み合わせにずれが生じる場合や、1本抜けることでスペース(空間)が生まれてしまい、そのスペースに左右の歯が移動する傾向があります。

歯並びや咬み合わせがずれるだけで、食べ物が噛みづらくなってしまう場合や、周辺の歯や組織が抜けてしまった歯の役目を補うために過度に力が加わり、歯を支えている歯周組織(歯肉、セメント質、歯根膜、歯槽骨)を吸収し新たに歯が抜け落ちてしまう恐れもあり、歯(永久歯)が抜けたのにも関わらず、治療をおこなわず放置してしまうと、大変リスクをともないかねません。歯を抜けたまま放置している場合は早急に歯科医院で治療を受けましょう。

失った歯を補う補綴物はブリッジや部分入れ歯、総入れ歯です。ブリッジは抜けてしまった歯の両隣の健康な歯を2本削り、削った両隣の2本の歯を支えに人工の歯(ダミー)を設置し補う補綴物です。部分入れ歯は、装着するために健康な歯を少量削り、クラスプと呼ばれる金属のバネをかけて固定します。総入れ歯は上の歯はまた、下の歯すべての歯がない場合に装着する義歯のことです。

いずれも、歯周病や虫歯によって歯を失ったがために装着することになる補綴物です。

入れ歯を必要とする高齢者が減少した理由とは

では、なぜ入れ歯を必要とする高齢者が減少したのでしょうか。以前は「虫歯になったら歯科治療」というスタンスであり、厚生労働省「歯科疾患実態調査」の調査結果から推測されるように、1993年当時の65歳以上74歳までの人たちの残存している歯の数は平均して11.8本であり、永久歯全28本中(親知らず入れると34本)16本もの歯を失っている結果となり、入れ歯を使用しなければ、満足な食生活が送れない状況であったことが想像できます。

しかし1999年当時の65歳以上74歳までの人たちの歯の残存数は15本、2005年には16.8本、2011年には19.3本、2016年には20.8本となり、永久歯全28本(親知らず入れると34本)中、65歳から74歳まで平均して20.8本もの歯を維持できるようになったと調査結果から推測できます。

なぜこれほどまでに残存数を増やすことができたのでしょうか。その理由はやはり現在の歯科医療にも反映されている、「8020運動」と「予防歯科」の普及ではないでしょうか。「8020運動」とは、1989年厚生省(のちの厚生労働省)が永久歯20 本あまりあれば、食べ物を自身の歯で噛み砕き、美味しく食事ができると考えられることから、“80歳で20本の歯を維持しよう“と活動をはじめたものであります。

人間にとって“食”は生きるために必要なものであり、自身の歯で食べ物を噛み砕き、美味しく食べ栄養を摂取することが健康にも繋がります。部分入れ歯や総入れ歯である義歯を装着して食べ物を噛み砕く力は、自身の歯で噛み砕く力より40%も低下してしまい、十分に噛み砕くことができなくなる可能性が高くなります。

「8020運動」を遂行するには、「予防歯科」がとても重要となります。虫歯になってから、歯周病が進行してから治療だけをおこなっているだけでは、80歳で20本もの歯を維持することは困難であり、日頃からの「予防歯科」が80歳までの残存数を左右させます。

予防歯科では定期的に歯の表面のクリーニングをし、虫歯や歯周病の原因であるプラークの除去や定着を防いだり、歯ブラシでは除去することができない歯石をスケーリングで除去することで、新たな歯垢の定着を防いだり、正しい歯磨き方法を指導することで患者さまの口腔清掃への意識を高めるなどの「予防歯科」を各歯科医院が積極的におこなうようになりました。

調査を始めた1993年当時の75歳から84歳の歯の残存数は6.2本でありましたが、1999年には8.6本、2005年には10.1本、2011年には14.2本、2016年には16.9本となり、およそ30年あまりのうちに約10本もの歯を多く維持できるようになり、80歳で自身の歯を維持できている割合は初めて50%をも超える結果となり、入れ歯を必要とする高齢者は減少していることに繋がります。

今後の課題

今後の課題
今後も更に健康な歯を維持し、生涯にわたり1人でも多くの人々が美味しく楽しく食事ができるように、「8020運動」や「予防歯科」は推奨されていきます。虫歯や歯周病に罹患するリスクを低減させ、入れ歯を必要とすることのないように、日々の口腔ケアをおこなうことが大切です。

お口のトラブルQ&A!

2018年11月30日

日頃より患者さまのお口の中の疾患やトラブルに対応している、歯科医師・歯科衛生士ではありますが、診療中に患者さまとのコミュニケーションをとらせていただく中で、「○○なのだけど、大丈夫ですか?」「○○の場合の対処法は?」と、幾度となくご質問、ご相談を頂くことがあります。そこで今回は、そんな患者さまの不安や疑問を解決できるように、普段頂く代表的なご相談やご質問をご紹介していきます。

Q.口内炎が治りません、対処法は?

Q.口内炎が治りません、対処法は?

A.口の中を出来るだけ清潔に保ち、口内炎ができてから2週間以上たっても治らなければ、どのタイプの口内炎なのかを見極め治療をおこなうためにも、歯科医院を受診しましょう。

口内炎の種類は、アフタ性、カタル性、ヘルペス性、潰瘍性、壊疽性、水泡性、紅斑性などに分類されており、一番ポピュラーな口内炎であるアフタ性口内炎は、精神的ストレス、免疫力低下、機械的刺激によって口内炎を発症してしまうのではないかと考えられています。

アフタ性の口内炎に限らず、口内炎ができた場合は、歯磨きや口腔ケアをすると、患部に触れてしまい痛みを生じることを避けるために、歯磨きなどをあえておこなわずにいる人も中にはいらっしゃいますが、出来る限り口の中を清潔に保つためにも、歯磨きは欠かさずにおこないましょう。また、アルコールや辛い食べ物は避け、過度に刺激をしないように心がけましょう。

Q.冷たいもので歯が染みます、知覚過敏?

A.歯が染みる原因は知覚過敏の他にもあるために、自己判断せずに1度歯科医院を受診しましょう。

冷たいもので歯が染みる要因で考えられるのは、知覚過敏と虫歯です。知覚過敏と一般的には呼ばれていますが、正式名称は象牙質知覚過敏症です。歯ブラシのし過ぎで歯肉がすり減ってしまったり、歯周病が進行し歯肉が衰退してしまったりしている場合は、歯の根っこの部分が露出してしまい、今まで歯肉で守られていた象牙質が外部にさらされ、刺激をうけることで歯が染みると感じる場合もあります。

知覚過敏、虫歯とそれぞれ治療方法は異なり、原因を見つけ出し対処することが大切です。

Q.つめものがとれてしまいました。次の予約まで放置して大丈夫?

A.歯科医院に連絡を入れ、指示を仰ぎましょう。

治療中の歯には、仮の詰め物で治療によってあいた穴を塞ぐことがあります。また正式な補綴物を装着するために仮歯とよばれる歯も、簡易的に装着しているために、取れてしまう場合があります。次の予約までにお日にちが空いてしまう場合には、歯科医院に連絡をして指示を仰ぎましょう。

そのまま放置してしまった場合、審美的に劣るだけではなく、二次齲蝕や正式な補綴物が装着できなくなってしまう可能性も少なからずあり、迅速な処置が必要となります。

Q.舌が白いのはなぜ?病気?

Q.舌が白いのはなぜ?病気?

A.舌苔と呼ばれる、舌に付着した汚れです。うっすらと付着している程度ならば、問題ありません。

舌全体が白く、もとの舌が見えないほどに白くなっている場合は、精神的ストレス、免疫力低下、睡眠不足、ドライマウスなどが原因で舌が白くなっている可能性があります。このような場合は、舌クリーナーや柔らかい歯ブラシで舌をなぞるようにして汚れを除去し、睡眠をしっかりとり、栄養のある食事をとり、なるべくストレスのない生活を心がけ、ドライマウスの場合は十分な水分をこまめに摂取するようにし、口周りをマッサージするなどして、唾液の分泌を促しましょう。

また、舌苔が黄色い場合は、喫煙からの影響が考えられ、舌苔がある患者さまの多くが舌に痛みを感じています。これは、舌苔が舌の表面を覆ってしまうため、舌が乾燥しているために生じる痛みと考えられます。

Q.自費診療と保険診療の違いは?

A.保険診療では使用する材料、治療方法が限定されているため、適正な治療費を自己負担で支払い治療を受ける治療を自費診療と呼びます。

保険診療の場合は、患者さまにご負担して頂く治療費は0割から3割ではありますが、国が定める保険診療は、疾病を最低限の標準治療ができることが前提であり、より優れる技術や、材料で治療をおこなう場合は、全額自己負担である自費診療となります。

自費診療の場合は、歯科医院により価格設定や治療方法は異なるために、事前にしっかりと説明をうけ、納得した上で治療をおこないましょう。

Q.子どもの歯並びが隙間だらけで心配です。矯正が必要ですか?

A.隙間が空いているだけなら問題はありません。

乳歯の歯列の場合、将来生えてくる大きな永久歯が生えてくるスペースを確保するために、あえて歯と歯の間に隙間をつくります。逆に乳歯の歯列に十分な隙間がない場合や、前歯が窮屈に生えていたり、重なるように生えていたりする場合は、顎の成長に何らかの問題が生じている場合があり、矯正が必要になる可能性もあります。

以上、患者さまよりご質問、ご相談をよく頂く項目をピックアップして、ご紹介していきました。お口の中は、虫歯だけではなく様々なトラブル、疾患が起こりうります。万が一のために知識を身に付け、備えましょう。

禁煙が成功の鍵!?インプラントに及ぼす喫煙の影響

2018年10月20日

インプラント治療を検討している方は、「禁煙しなければならない」ということをご存知でしょうか。
「なんか、そのようなことを聞いたけど『タバコは体に悪いから禁煙したほうがいい』というだけでしょ」と軽く考えている方がいましたら、ぜひ認識をあらためていただければと思います。
喫煙は最悪、せっかく入れたインプラントを脱落させることになりかねないのです。
今後インプラント治療を受ける予定がある方は、いまから禁煙しましょう。かまくら歯科
が詳しくご説明します。

インプラント周囲炎がインプラント脱落を招く

インプラント周囲炎がインプラント脱落を招く
「インプラントはチタン製の歯根を顎の骨に埋め込むのだから、脱落するはずがない」と思っている方も多いでしょう。その認識は間違っていませんが、正しくもありません。

インプラントよりも、天然の歯のほうが顎の骨にがっちり食い込んでいます。なのに重症化した歯周病は、天然の歯の脱落させる力を持っています。よって、インプラントだからといって、脱落しないわけではないのです。
特に、インプラント周囲炎を引き起こすと、脱落リスクが高まります。インプラント周囲炎は「インプラントの歯周病」と呼ばれているのです。

喫煙とインプラント周囲炎

インプラント周囲炎を引き起こすのも、歯周病菌です。喫煙は歯周病菌を活性化させる環境をつくるので、インプラント周囲炎が発症する危険が高まるのです。
タバコのニコチンは唾液の分泌を減らしてしまいます。唾液には殺菌作用があり、さらに歯周病菌を流す効果もあります。またタバコは免疫機能を低下させるので、歯周病をたたく力も落ちてしまいます。このように喫煙者の口のなかは、インプラント周囲炎が発症しやすい条件が整っているのです。
さらにインプラント周囲炎は、天然の歯の歯周病の10~20倍の速さで進行します。
よって、インプラントを入れている人のほうが、天然の歯の人より喫煙リスクが高いのです。

タバコは高血圧を招き糖尿病を悪化させる

タバコは高血圧を招き糖尿病を悪化させる
またタバコは、血圧を上昇させる効果もあります。高血圧は血管をぼろぼろにして、心臓病や脳の病気、そして糖尿病を悪化させます。
重症の糖尿病患者さんは、そもそもインプラント治療を受けられないこともあります。糖尿病を抱えていると、インプラント手術でできる傷が治りにくくなるからです。
また糖尿病の患者さんは、インプラント周囲炎を引き起こしやすくなることもわかっています。

まとめ~快適な噛み心地のためにタバコを捨てましょう

インプラントは、現代の歯科治療のなかで最も天然の歯に近い噛み心地を生むと言われていて、歯医者さんが自信をもっておすすめしている治療法です。インプラントを入れて、かつての楽しい食事を復活させるために、ぜひ禁煙に取り組んでみてください。

美しさ重視は自費診療!入れ歯の質と見た目

2018年10月5日

「公的医療保険でつくる入れ歯と、自費診療でつくる入れ歯では、質も見た目も大きく異なる」という話を聞いたことはありませんか。
「同じ歯医者がつくる入れ歯なのだから、そんなはずはない」と思うでしょうか。
しかし「保険の入れ歯」より「自費の入れ歯」のほうが質も見た目もよくなるのは本当です。なぜそのようなことが起きるのでしょうか。かまくら歯科と一緒に詳しく見ていきましょう。

公的医療保険とは、自費診療とは

公的医療保険とは、自費診療とは
入れ歯の質が保険を使うかどうかで変わってしまうのは、公的医療保険制度の仕組みのためです。
公的医療保険制度では、厚生労働省が歯科治療の値段を決めています。詰め物ならいくら、被せ物ならいくら、そして入れ歯ならいくら、と決めているのです。歯科治療費を決めるメリットは、日本全国どの歯科クリニックでも同じ料金で治療を受けられることです。
しかし、歯科治療費を決めることにはデメリットもあります。それは、よりよい材質やより優れた治療法が開発されても、厚生労働省がそれを保険医療として認定しない限り、「公的医療保険を使った治療では」使用できないことです。
それで歯医者は、保険の入れ歯を入れる治療を行うときは、従来とおりの材質を使って、従来とおりの治療法を行うしかないのです。

「よりよい材質やより優れた治療法が開発されたら、すぐに公的医療保険の対象にしたらいいのではないか」と感じると思います。
しかし日本の公的医療保険の財政は逼迫(ひっぱく)しています。よりよい材質やより優れた治療法を用いた治療を公的医療保険の対象にしてしまったら、治療費を値上げしなければなりません。しかし公的医療保険の対象になっている治療の治療費は、7割以上を公的医療保険財政でまかなわなければなりません。そのようなことを続けてしてしまったら財政を破綻(はたん)させかねません。

そこで、公的医療保険の対象になっていない、よりよい材質やより優れた治療法は、患者さんが治療費の全額を負担する自費診療で治療できるようにしたのです。
自費診療では、歯科クリニックの院長が自由に治療費を設定できます。そのため、歯医者が、技術にこだわった治療法を採用すれば、それに見合った治療費にすることができるのです。

つまり厚生労働省は、公的医療保険の対象となる治療は、最低限の健康を確保できる最も安価な治療に限定し、よりよい材質やより優れた治療法での治療は自費診療で受けられるようにしているのです。
ただ、「最低限の健康を確保できる最も安価な治療」といっても、日本の歯科医療レベルは世界トップクラスなので、保険の入れ歯にしても「相当出来のよい人工歯」ということができます。

保険の入れ歯のメリットとデメリット

それではまず、公的医療保険の対象となる保険の入れ歯から紹介します。
保険の入れ歯では、床(しょう)も人工歯も、プラスチックしか使えません。床とは入れ歯の土台部分のことです。プラスチックなので数年で傷がついてしまうこともあります。強度も必要最低限しか確保できていないので、割れてしまうこともあります。

また部分入れ歯ではクラスプという部品を使うのですが、その素材は金属になります。クラスプはバネ構造になっていて、天然の歯に引っ掛けることで部分入れ歯を安定させます。金属のクラスプだと、口のなかの金属が目立ってしまい審美性(見た目)が劣ります。
また保険の入れ歯は全体的に厚みが増してしまいます。そのため、装着時の違和感がなかなか消えないことがあります。
ただ保険の入れ歯でも、必要最低限の機能は確保されています。また、公的医療保険が治療費の7割を負担してくれるので、患者さんの負担は3割で済みます。

◎保険の入れ歯のメリット
・最低限の機能は確保されている
・治療費の負担が小さい

×保険の入れ歯のデメリット(自費の入れ歯に比べて)
・床や人工歯の材質がプラスチックで傷つきやすい
・審美性に優れない
・違和感が残る場合がある

自費の入れ歯のメリットとデメリット

自費の入れ歯のメリットとデメリット
自費診療で入れる自費の入れ歯は、保険の入れ歯の欠点をほぼ解消しています。
例えば床の材質にシリコンや金属を使うことができます。これにより入れ歯と口腔内の表面の密着性が向上して違和感を減らせます。またシリコンと金属の床は、入れ歯を薄くすることができます。
そして入れ歯の人工歯の部分には、高級素材のセラミックを使うことができます。セラミックは傷つきにくい特性があります。また、セラミックは加工が容易なので、天然の歯に限りなく似せてつくることができます。自費の入れ歯を少し見ただけで入れ歯であると見破ることができる人はそう多くはいないはずです。
部分入れ歯でも自費ですと、クラスプに色が目立たない素材を使うことができます。また最近はクラスプを使わない部分入れ歯も開発されています。
クラスプを使わないと天然の歯に負担をかけないで済みます。

さらに自費の入れ歯は、手間をかけて精密につくることができます。歯の型を取る方法も、かみ合わせのチェックも、保険の入れ歯より丁寧かつ綿密に行います。

自費の入れ歯のデメリットは治療費が高くなってしまうことです。金額が高い素材を使ったり、歯医者のこだわりが入ったりする分、治療費が高くなりますし、公的医療保険も使えないので全額患者さん負担になってしまいます。

◎自費の入れ歯のメリット
・入れ歯を薄くつくることができ違和感が小さい
・セラミック製の人工歯の外観はほとんど天然の歯
・口腔内への密着性がよい

×自費の入れ歯のデメリット
・治療費が高い

まとめ~自費の入れ歯を考えるならインプラントも検討してみてください

保険の入れ歯と自費の入れ歯の違いは、歯医者自身、忸怩(じくじ)たる思いがあります。「患者さんによりよい入れ歯を入れてあげたい。でも保険の壁がある」というジレンマを抱えています。
そこでもし治療費の壁をクリアでき、自費の入れ歯を考えるのであれば、インプラント治療も検討してみてください。治療費はインプラントのほうが自費の入れ歯より高くなってしまうのですが、噛み心地がまったく異なるからです。

妊婦さんの歯科検診とは?どんな歯科で受診できる?

2018年9月20日

女性はホルモンバランスによってお口の中の環境が変化する時期があります。中でも最もお口の中のトラブルが起こりやすいのが、女性ホルモンが活発に働く妊娠期間です。妊娠中はつわりや食の好みが今までとは変わったりと、お口の中の環境が変化しやすく、細菌が繁殖しやすくなる傾向にあります。
お口の中のトラブルは、お腹の中の赤ちゃんにも影響を及ぼしてしまいます。
かまくら歯科と一緒に詳しく見ていきましょう。

妊婦さんの歯科検診

妊婦さんの歯科検診
妊婦さんの歯科検診は通常の歯科検診と同様、歯や歯茎とその周りの状態を確認し、歯のお掃除やその方法を教えてもらうことができます。妊婦中の虫歯や歯周病は早産や低体重出産のリスクが高まる上、生まれてくる赤ちゃんも虫歯や歯周病になりやすいことが研究で発表されています。このような事態を招かないためにも、妊娠中の歯科検診はとても大切なことなのです。

歯科検診を受ける時期

妊娠中の歯科検診をうける時期は基本的にはいつでも良いですが、安定期の5ヶ月~7ヶ月頃を目安に行くと良いでしょう。万が一、虫歯や歯周病などが見つかった場合も、安定期でしたら通常通り歯科治療を受けることができます。妊娠初期と後期でも歯科検診を受けることは可能ですが、歯科治療は安全面を考慮し応急処置までに留めておき、安定期や出産後に改めて歯科治療を開始することが多いです。

歯科治療の赤ちゃんへの影響

歯科治療の赤ちゃんへの影響
歯医者さんに行く際、歯科治療で使われる痛み止めや化膿止めといったお薬やレントゲン撮影の被曝など心配事が多いという妊婦さんも多いのではないでしょうか。妊娠時期や使用薬剤など治療内容によって制限はあるものの、妊婦さんでも歯科治療を受けることはできます。また、レントゲン撮影は身体全体に防護エプロンを着けて行いますし、歯科治療で使われる麻酔薬の量は赤ちゃんに届くことはありません。

自治体で無料検診を受けることができる

妊婦さんの場合、お住まいの自治体指定の歯医者さんで無料の歯科検診を受けることができることがありますから、一度問い合わせてみると良いでしょう。一般の歯医者さんでも妊婦さんの治療を行うことは可能ですが、妊婦さんを専門とした「マタニティ歯科」を設けている歯医者さんもありますから心配な方はそちらもおすすめです。妊娠中は体調の変化が著しいので、無理をしないで体調が良いときを見計らって歯科検診を受けましょう。もちろん、治療中も無理をしないで、具合が悪くなったら歯医者さんに申し出て下さいね。

その日のうちにインプラントが埋められる!「抜歯即時埋入」とは?

2018年9月5日

今回紹介するインプラント治療の「抜歯即時埋入(ばっしそくじまいにゅう)」法は、特殊な状況で採用される治療法です。
事故などの強い衝撃で歯の根が折れてしまった場合、その歯の根を使った治療はできないので抜歯することになります。抜いた歯の代わりにインプラントを入れようとしたとき、これまでは抜けた歯を支えていた顎の骨が安定するまで2~6カ月ほど待たなければなりませんでした。
しかし歯科治療材料の進化により、抜歯したときに即時にインプラントを埋め入れることが可能になったのです。それが抜歯即時埋入法です。
従来の治療法のデメリットを解消しているため、メリットが大きい治療といえますが、患者さんの状態によっては適用できないこともあります。かまくら歯科と一緒に詳しく見ていきましょう。

通常のインプラント治療とはどこが違うのか

通常のインプラント治療とはどこが違うのか
事故などで歯の根が折れたケースではなく、通常の虫歯で天然の歯をインプラントに置き換える場合、顎の骨はしっかりしていることが多いので、すぐに顎の骨に穴を開けてインプラントを埋入させることができます。
しかし突如、歯を根ごと抜くと、当然ですが顎の骨にぽっかり穴が開いてしまいます。抜歯は歯と顎の骨を傷つける行為でもあるので不安定な状態になります。インプラントは顎の骨と結合することによって強度が出るので、これではせっかくインプラントを入れてもグラグラしてしまう可能性があります。
そのため、抜歯してから2~6カ月ほど時間を置き、顎の骨の傷が癒え安定するのを待つわけです。これが従来の治療法です。
しかし、ならばなぜ、抜歯即時埋入法によるインプラント治療が可能になったのでしょうか。

「融和性」が高いインプラントが開発されたから

抜歯即時埋入が可能になったのは、融和性(オステオインテグレーション)を高めたインプラントを開発できたからです。
融和性とは、顎の骨とインプラントの「相性」のことです。インプラントはチタンという金属でできていて、チタンは顎の骨と結合する性質を持っています。チタン以外のステンレスなどの金属だと、骨の細胞に受け入れられないのですが、チタンは細胞に受け入れられるのです。チタンを骨に埋めると「ピタっと」密着します。

しかしチタンにもいろいろな種類があり、「まあまあ骨と結合するチタン」と「ものすごくよく骨と結合するチタン」があることがわかりました。前者を疎水性のチタンといい、後者を親水性のチタンといいます。
親水性のチタンを開発したことで、インプラントと顎の骨の結合がより強まりました。これなら、まだ状態が安定していない抜歯後の顎の骨にも使えます。それで抜歯即時埋入という新しい治療が可能になったのです。
それでは次に、抜歯即時埋入によるインプラント治療のメリットをみていきましょう。

抜歯即時埋入によるインプラント治療のメリット

抜歯即時埋入によるインプラント治療のメリットは、従来の方法のデメリットを解消した点にあります。
従来の、抜歯から2~6カ月ほど期間を置く治療法は、治療期間が長期化するデメリットがありました。そして抜歯とインプラント埋入を別の日に行うことになるので、大きな手術を2回も受けなければならず、患者さんの負担が大きい短所もありました。
しかも、抜歯からインプラント埋入まで2~6カ月空けることで顎の骨がやせ細ってしまうこともあるのです。

抜歯即時埋入によるインプラント治療のメリットは次のとおりです。
●手術が1回で済むので患者さんの負担が小さい
●治療期間が短い
●よって治療費が安くなる
●抜歯直後は周辺の組織の治癒力が活性化しているので傷の治りが早くなる
●期間を置かないでインプラントを埋入するので顎の骨がやせ細るリスクを回避できる
●抜歯によってできた穴をすぐに塞ぐことができるので感染症のリスクが小さい

治療期間については、「従来型の治療は6カ月以上かかっていたが、抜歯即時埋入だと3~4カ月で済む」との研究結果も報告されています。

抜歯即時埋入によるインプラント治療を受けられない患者さんとは

抜歯即時埋入によるインプラント治療を受けられない患者さんとは
メリットが大きい抜歯即時埋入法ですが、治療対象から外れてしまう患者さんもいます。
まず抜歯したときにできる顎の骨の「穴」が想定以上に広く深くなってしまうと、さすがに固定が難しいのでそのままインプラントを入れることはできません。
また、抜歯による炎症がはなはだしいときも、抜歯即時埋入法をあきらめなければなりません。インプラントを埋入する刺激は決して小さくないので、炎症を悪化させてしまうからです。麻酔が覚めたとき、患者さんの痛みを大きくさせてしまうでしょう。
さらに、喫煙をしている方は、歯医者の判断でそもそも最初から抜歯即時埋入法を選択しない可能性があります。喫煙習慣は傷の治りを悪くさせるので、抜歯に続いてインプラントを入れることに耐えられない可能性があるからです。
また抜歯即時埋入に限らず、インプラント治療を受けるとき、禁煙を指導する歯医者も少なくありません。

まとめ~歯科医療の進歩を感じられる治療法

抜歯即時埋入は、従来の治療のデメリットを解消した治療です。歯科治療材料の進化と歯医者たちのたゆまぬ努力の結果生まれました。
ただまだどの歯医者でも扱える治療法ではないので、しっかり歯医者と相談のうえ、抜歯即時埋入を受けるかどうか決めてください。

見た目がキレイなインプラントを奥歯に使用するメリットは?

2018年8月20日

インプラントには多くのメリットがあり、「美しさ」も大きな魅力のひとつです。インプラントはチタン製の「歯の根」の上に、セラミック製の人工歯を被せます。このセラミックという素材は色の調整や加工がしやすいので、限りなく天然の歯に似せてつくることができるのです。一般の人がインプラントを入れた人の歯を見たら、どれがインプラントでどれが天然の歯であるか区別できないでしょう。
審美性を求めてインプラントを入れようと考える方が多いのは、その美しい仕上がりに惹かれるからです。
では、人から見られることがなく、自分でもほとんど見ることができない奥歯にインプラントを入れることは意味がないことなのでしょうか。
もちろんそんなことはありません。インプラントを奥歯に入れることには、大きな意味とメリットがあります。かまくら歯科と一緒に見ていきましょう。

奥歯を抜けたままにしておかないほうがよい理由

奥歯を抜けたままにしておかないほうがよい理由
まず「そもそも」の話になりますが、奥歯が抜けてしまったとき、なぜ治療したほうがいいのでしょうか。
例えば右の奥歯が抜けても、左側の奥歯でしっかり咀嚼して食べることができるので「不都合を感じない」と思っている方は少なくありません。
しかし奥歯を抜けたままにしておくと、次の2つの不具合が起きます。
●噛み合わせが悪くなって体調不良につながる可能性がある
●健康だったほうの奥歯が傷んでしまうかもしれない
いずれも詳しくみていきましょう。

奥歯には少なくとも30㎏の力がかかります。最大100㎏以上になる人もいます。
例えば右の奥歯がなく、左側だけで咀嚼している人は、それだけの力が左側だけにかかるのです。また力を込めたときに歯を食いしばると思いますが、そのときも左の奥歯だけを使うことになります。
何十キロもの力が、片方にだけかかることが長期化すると、もはや口のなかの問題だけでは済まなくなり、体全体のバランスが崩れてきます。
噛み合わせが悪化して、頭痛や肩こり、腰痛を発症することは珍しくありません。いつもなんとなく体調が悪い不定愁訴の原因にもなります。
これが、奥歯がないことによる悪影響の1つです。

2つ目の悪影響は、健康なほうの奥歯が削れたり割れたりする危険が高まることです。歯は人の組織のなかで最も硬い素材ですが、それでも常に100㎏近い力がかかれば損傷されます。
左右の奥歯が健康であれば、左の奥歯を使っているときは右の奥歯を休ませることができます。片方の奥歯がないと、健康なほうの奥歯の「疲労回復」の時間が失われてしまうのです。

奥歯の入れ歯がインプラントより劣る理由

奥歯が抜けてしまったら、治療したほうがよい理由をご理解いただいたところで、次に抜けた奥歯に入れ歯を入れるケースを考えてみましょう。

同じ奥歯の治療でも、入れ歯は医療保険が適用されますが、インプラントは医療保険を使うことができません。しかも奥歯は人に見られるわけではないので、「なにも奥歯にインプラントを入れる必要がない。入れ歯で十分」と考えるかもしれません。
しかし残念ながら、入れ歯は機能的にインプラントより劣ってしまう点があるのです。

奥歯の入れ歯は、強い力に耐えなければならないため、どうしても入れ歯の素材を厚くする必要があります。そうなると口のなかの「異物感」が大きくなってしまいます。「入れ歯がなじまない」と感じる人が少なくないのはそのためです。
また部分入れ歯は、人工の歯に金属製のバネ(クラスプ)をつけた構造になっています。クラスプの長さは5センチ以上になることもあります。つまり部分入れ歯を入れるということは、口のなかに常に5センチの金属を入れておくことになるのです。

また入れ歯は、総入れ歯はもちろんのこと、部分入れ歯でも日々の手入れが必要になります。夜寝る前に入れ歯を外し、洗浄剤を入れた液体に漬けておかなければなりません。

そしてこれが最も大きな欠点になるのですが、入れ歯はインプラントほどの「噛み心地」をもたらしてくれません。
噛み心地は歯を支えている顎の骨に力が伝わることで実感できます。天然の奥歯の場合、「奥歯→顎の骨→神経→脳」という順番で脳に噛み心地を伝えているのです。

しかし部分入れ歯は、加わった力を近隣の歯に分散させることで強度を保っているので、加わった力がダイレクトに顎の骨に伝わらないのです。
奥歯の入れ歯をインプラントに換えた人が「感動」するのは、噛み心地の再現性なのです。
それでは次に奥歯にインプラントを入れるメリットを見ていきましょう。

奥歯にインプラントを入れるメリット

奥歯にインプラントを入れるメリット
奥歯にインプラントを入れる最大のメリットは、噛み心地が天然の歯に近くなることです。インプラントはチタン製の「歯の根」を顎の骨に埋め込みます。しばらくすると顎の骨の組織がチタンと結合します。これはほかの金属では見られない現象で、チタンの代わりにステンレスを用いても、チタンほど骨の組織と結合することはないのです。

そのためインプラントの人工歯で食材を噛むと、噛み心地がダイレクトに骨に伝わり、脳に届くのです。もちろんその噛み心地は天然の歯にはかないません。しかし現在存在する歯科治療のなかで、最も天然の歯に近い噛み心地を再現できるのは、インプラントと言われています。

またインプラントの大きさは、元の天然の歯とほとんど同じです。そのため、口のなかの異物感がありません。
ただ、奥歯が抜けて時間が経ってしまった方がインプラントを入れると「なかったところに存在する違和感」は発生しますが、しかしすぐに解消するはずです。

まとめ~奥歯にインプラントを入れると多くの支障が取り除かれる

奥歯にインプラントに入れると、奥歯がない状態の支障や入れ歯の不具合の多くを取り除くことができます。
抜けた奥歯の治療を検討するとき、歯科クリニックの歯医者にインプラントのメリットをぜひ聞いてみてください。きっと歯医者も、インプラントの美しさより、インプラントの機能に注目するようアドバイスするでしょう。

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