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歯科コラム

口臭の原因、実は歯周病かも!? 対策方法はある?

投稿日: 2019/01/18
鎌倉聡
この記事を書いたのは…
院長・歯科医師 鎌倉 聡

〈略歴〉
九州歯科大学卒業後、愛媛大学付属病院歯科口腔外科勤務、一般開業医勤務を経てかまくら歯科クリニックを開院。
その後、日本大学歯学部生理学講座にて博士号取得、日本大学歯学部大学院にて学位取得、日本歯周病学会認定医取得、ノーベルバイオケア社プランニング教室松山にて講師も務める。

家族や近親者に「口が臭い」といわれて困っているという方はいませんか?自覚症状が出にくい歯ぐきの病気である「歯周病」が悪化し、症状として口臭が強くなることがあります。
今回は歯周病が原因の口臭について詳しく解説し、改善するためのケア法をご紹介します。

口臭の原因は歯周病!?

口臭の原因は歯周病!?
歯周病初期はあまり自覚症状がありません。進行すると歯磨きで出血が起こったりしますが、痛みを伴うことはほとんど無いため気づかないうちに悪化しやすいのです。重症化すると深くなった歯周ポケット内に汚れが貯留し、歯ブラシの毛先では清掃が難しくなります。そして口内環境が悪くなり口臭につながる不具合が起こってしまいます。

歯周病とはなにか?

歯周病はお口の中の常在菌が歯ぐきに感染して炎症をもたらす病気です。歯磨きが行き届かず、歯と歯ぐきの境目に細菌の塊である歯垢(プラーク)が蓄積してしまう刺激によって歯ぐきの辺縁が炎症を起こします。初期は歯肉炎と呼ばれ、痛みはほとんどありませんが、進行して歯と歯ぐきの境目の「歯周ポケット」が深くなると、歯を支えている歯槽骨が溶けて歯がグラグラと動揺し、最終的には温存できずに抜歯が必要になったり、抜け落ちてしまうこともあります。

歯周病が口臭の原因になる

歯周病が悪化すればするほど、歯周ポケット内は歯垢や歯石が貯留し悪循環を繰り返します。歯と歯ぐきをつなぐ「歯根膜」が壊れることで排膿したり、歯垢や歯石かたメチルメルカプタンや硫化水素などの揮発性の化合物が発生し、強い口臭を引き起こす原因になってしまうのです。

歯周病による口臭なのか確認

歯周病の代表的な症状といえば「歯ぐきの腫れ」と「出血」です。それに加えて、症状が悪化した人は「口臭」にも悩まされています。そこで、歯周病が原因で起こっている口臭は他の要因で起こる口臭とどんな違いがあるのか、歯周病から起こる口臭の確認方法をご紹介します。

歯周病による口臭の特徴

●腐った玉ねぎ・卵のニオイ、生ごみのニオイ

先ほどお話ししたように、歯周病による口臭の特徴は「揮発性の硫黄化合物」が大きな原因です。歯石から発生する「メチルメルカプタン」、歯垢から発生する「硫化水素」。他にも「ジメルサルファイド」という生ごみやキャベツが腐ったような臭いを発する成分も口臭の原因となります。

●コップや袋に息を入れてチェック

未使用のビニール袋や紙コップ等に息を吹き込み、自身ですぐ臭いを嗅いで確認する方法です。また、デンタルフロスを歯と歯の間に通し、歯と歯の間の臭いをチェックするのも、隠れた臭いの素を知るきっかけになりますよ。

●第三者にチェックしてもらう

人間は匂いに慣れる性質を持っているため、セルフチェックでは確認できない場合もあります。口臭が気になる人は、信頼のおける身近な人にお願いして確認してもらう確認方法が確実です。

歯周病の特徴

歯周病になると、まず歯と歯の間の歯ぐきが丸みを帯びて赤く腫れ始めます。症状が進行すると歯磨きの際に出血したり、細菌の増殖によって口内がネバネバした不快感を感じるようになります。このような症状を感じる時には、歯周病を疑うサインになるでしょう。

口臭の原因となる歯周病対策

口臭の原因となる歯周病対策
口臭が歯周病の原因で起こっているのであれば、歯周病を治すことで解消されるということになります。歯周病を改善するための方法をしっかり行って、口臭もスッキリ解消しましょう!

歯周病のセルフケア

●ブラッシング方法を紹介

歯周病改善には日々の正しいブラッシングが一番効果的です。
歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの間に斜め45度の角度で、毛先が歯周ポケットに入るイメージで当てましょう。歯ぐきが弱っていますので、歯ブラシはやわらかめを使うのもおすすめです。

●歯と歯ぐきの間をブラッシング

歯ブラシのヘッドは大きく動かさず、微振動を加える程度で小さく動かします。汚れも落としながら、炎症部分の歯ぐきマッサージも行えます。

●寝る前は念入りに

一番効果的な歯磨きの時間は寝る前です。就寝中は唾液の分泌が減り、口内細菌が繁殖しやすいため、寝る前に入念な歯磨きを行うことで口内細菌数が増えるのを予防することができます。

歯周病を歯科で治療

●歯周組織検査

歯垢の付着状態、歯肉からの出血、歯周ポケットの深さ、歯の動揺度を調査したり、レントゲンで内部(歯の根っこや骨)の状態を確認します。この検査で歯周病の進行度を確認したり、口臭の要素につながる進行度なのか解ります。

●クリーニング

深くなった歯周ポケット内の歯垢や歯石は、歯ブラシの毛先が届かず歯磨きでは落とすことができません。歯科医院の器具や機械を用いて取り除いてもらいましょう。(スケーリング)そして汚れを落とした後の歯の表面は最近の毒素が残っていたり、歯の表面が粗造になっていますので、歯の表面を滑らかにする処理も行ってもらえます。(ルートプレーニング)

●歯周外科治療

歯のクリーニングや、ブラッシング指導を受けてのホームケアでは治り切れないほど重症化してしまっている場合は、外科的処置をおこなう場合もあります。

フラップ手術:歯ぐきを切り開いて、クリーニングの器材が届かない深部の汚れを除去した後、再度歯ぐきを閉じて縫合します。

歯周組織再生療法:歯周病によってダメージを受けた歯周組織は再生することができません。そこで特殊な膜を用いて歯周組織の再生を誘導するGTR法や、たんぱく質の成分が入った材料をダメージを受けた歯の根っこに塗るエムドゲイン®を用いる方法で、歯周組織の再生治療を行います。

歯周形成外科手術:歯周病の悪化で破壊されてしまい、見た目や機能的に不具合を生じている部分の形態を整える手術で「プラスチックサージェリー」と呼ばれています。

かまくら歯科では、歯周病治療に特化した歯周病専門のフロアを設けており、専門スタッフがサポート・管理を行います。
大切な歯の健康のためにも、歯周病の疑いがある方はお早めに起こしください!

まとめ

もしも歯周病かな?と思ったら、口臭の原因となってしまうこともあるということ、お解りいただけたでしょうか?口臭は原因がさまざまですが、歯周病が原因であれば改善の余地が十分にある症状です。まずは歯科医院で、はっきりとした原因やどのくらいの段階であるか等をチェックし、適切な対処を行うことが大切です。
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