歯周病の原因
歯周病のリスクファクター
歯周病を予防するならリスクファクターにも気をつけましょう
歯周病のリスクファクターには、局所的な原因、つまりお口の中の環境によるもの、そして、生活習慣などを含む全身的な原因があります。
- 歯石
- かつては歯石が歯周病を引き起こす直接の原因だと考えられていた時代もありました。しかし、最近では、歯石そのものが歯周病を引き起こすのではなく、歯石のゴツゴツした表面にプラークが付着することによって、歯周病を悪化させるということがわかってきました。歯石が歯にくっついていれば、プラークが付着する足場になってしまいますし、歯磨きをしても取り除くことが不可能なので、歯石を放置するのは非常に危険です。
- 悪い歯並び
- 歯並びがでこぼこで重なっているというような場合、歯磨きをしても隅々まで汚れを落としきることが困難です。取り残された汚れはいずれ、歯周病を悪化させる原因になりますので、歯並びが悪いことも歯周病のリスクを高める要因だと言えます。
- 悪い噛み合わせ
- 噛み合わせが悪いと、特定の歯に異常な噛み合わせの力がかかります。このような状況で歯周病にかかっている場合、歯を支えている骨の破壊が急速に進行します。また、噛み合わせによっては唇が閉じられず、口が乾燥状態となり、歯周病菌が繁殖しやすくなって歯周病リスクが高まります。
- 歯ぎしりなどの悪い癖
- 歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、歯に過大な力がかかり続けます。そのような異常な力は、歯周病による骨の破壊を急速に進めてしまいます。
- 合っていない被せ物
- 治療済みの歯で被せ物がしてある場合、被せ物の縁がぴったり合っていないと、その部分にプラークが溜まり、歯周病を発症・悪化しやすくなります。
- 喫煙
- タバコは歯周病の最大とも言っていいリスクファクターです。タバコを吸うことで歯周病にかかりやすく、また進行を速めてしまいます。1日に10本吸う人は、歯周病のリスクが5.4倍高くなることがわかっています。
- ストレス
- 人間はストレス状態になると、自律神経の働きにより、唾液があまり分泌されなくなります。唾液はお口の健康を守る大切な役割をしていますが、その働きが十分に行われなくなるため、歯周病にかかりやすくなります。また、ストレスによって免疫力が下がることも歯周病の発症を助けてしまいます。
- 食習慣
- あまり噛まなくても良いようなやわらかいものばかり食べていると、歯にプラークが付着しやすくなり、歯周病リスクを高めます。
- 糖尿病などの全身疾患
- 糖尿病にかかると免疫力が落ちるため、歯周病にかかりやすくなります。
- 口呼吸
- 鼻で呼吸せず、口で呼吸をしていると、お口が乾き、歯周病のリスクが高まります。
- 体調不良・疲れ・睡眠不足
- 体調が悪かったり、疲れていたり、睡眠不足の状態というのも、体の免疫力を下げてしまい、歯周病などの感染症にかかりやすくなります。
- 女性ホルモン
- 女性は生理中や妊娠時には女性ホルモンが増え、その女性ホルモンを好む歯周病菌が増加し、歯周病にかかりやすくなります。
- 薬の影響
- 多くの薬にある「口腔乾燥」という副作用が、お口の状態を悪化させ、歯周病リスクを高めてしまう恐れがあります。また、てんかんの薬や、降圧剤によっては、副作用として歯茎の腫れを起こし、歯周病を悪化させてしまうことがあります。