高齢者の口腔内環境トラブルとそのリスク|松前町の「後期高齢者の歯科口腔健診」で状態チェック
2018年7月9日
松前町の後期高齢者の歯科口腔健診とは?
対象者
愛媛県の後期高齢者医療の被保険者の方が対象です。75歳以上の方、または65~75歳未満かつ下記に該当しており、愛媛県後期高齢者医療広域連合の認定を受けている方が被保険者となります。
●障害年金1~2級
●身体障害者手帳1~3級
●重度判定の療育手帳
どれか1つでも満たしていれば対象となります。他にも対象となる条件があるため、詳しくは愛媛県後期高齢者医療広域連合にお問い合わせください。また、病院や診療所に入院して6ヶ月以上経過している方や、障害者支援施設、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、のぞみの園が設置した施設、介護保険施設へ入っている方は愛媛県の後期高齢者医療の被保険者にはなれません。
受診方法
後期高齢者の歯科口腔健診は、次の流れで受診します。
(1)愛媛県後期高齢者医療広域連合へ電話で申し込む
(2)受診表・質問紙・クーポン券が郵送される
(3)愛媛県内の登録医療機関へ申し込む
(4)受診する
医療費はどこから出ている?
後期高齢者の歯科口腔健診は無料で受けられます。ただし、1年に1回までとなっており、2回目以降は自己負担です。医療費は、1割の自己負担額を除いた金額のうち約5割が公費、残り約4割は後期高齢者支援金でまかなわれています。公費は、国や県、市町が負担するお金で、後期高齢者支援金は現役世代が納めている保険料です。
高齢者が抱える口腔内トラブルとは?
高齢者は、自浄作用を持つ唾液の分泌量が少ないため、若い方と比べて虫歯や歯周病のリスクが高いといわれています。そのため、より一層丁寧な口腔内ケアが必要となるのです。
高齢者の口腔ケアの方法
ブラッシング
歯ブラシは、鉛筆と同じように持ってください。また、ブラッシングのときには入れ歯を外し、自分の歯だけを磨きます。次の4つのポイントを守って磨きましょう。
●歯ブラシを歯に当てる角度は90度
●1本ずつ丁寧に磨く
●歯ブラシが歯茎に当たっても痛くない力で磨く
●歯と歯の間や奥歯の溝など食べかすが残りやすいところを注意して磨く
できるだけストレスを与えないようにブラッシングしましょう。
うがい
高齢者に自らうがいをしてもらう必要があるため、正しい方法を教えましょう。うがいの流れは次のとおりです。
(1)口に水を含んで左右片方ずつブクブクします。
(2)歯と歯の間や上唇の内側などを洗い流すよう口を動かします
(3)隅々まで水を行き渡らせるよう口を全体的にブクブクさせます。
口の中に残った食べかすを取り除くように、うがいをしてもらいましょう。
口腔清拭
口腔清拭(こうくうせいしき)とは、身体を起こすことができない方やうがいができない方に対して行う口腔ケアです。指やスポンジなどにガーゼやウェットティッシュを巻き付けて、口腔内の汚れを拭き取ります。次のように行いましょう。
(1)上の歯と頬の間を奥から手前に向かって拭き取っていきます。このとき、奥まで入れすぎると痛むので、一気に入れないよう注意してください。
(2)上あごを奥から手前に向かって拭き取ります。少し力を入れてしっかり拭き取りましょう。
(3)下の歯と頬も奥から手前に向かって拭き取ります。
指やスポンジなどを奥に入れすぎると嘔吐反射が起こるため、最初は慎重に行った方がよいでしょう。