歯みがきしているのに歯ぐきから血が出る|松山市からも通える歯科が教える歯間ブラシの選び方と当て方
2026年9月14日
毎日きちんと磨いている。それなのに、歯ブラシをすすぐと薄く血が混じる。
この状態を「磨きすぎかな」と考えて、力を抜いてしまう方がいます。ところが実際には逆で、出血しているのは、その場所に汚れが残り続けているからであることがほとんどです。磨けている場所からは、血は出ません。
松山市からお越しになる患者様にも、この行き違いは頻繁に起こります。原因はたいてい、道具の選び方と当て方にあります。

目次
歯ブラシが届かない面が、歯には4割ある
歯には、頬側・舌側・噛む面・そして隣の歯と接している面があります。このうち歯ブラシの毛先が素直に届くのは、外から見える面までです。
隣の歯と触れ合っている面は、歯ブラシの毛先が入っていきません。ここに汚れが残ると、歯と歯ぐきの境目に炎症が起こります。歯周ポケット(歯と歯ぐきのすき間)が深くなっていくのも、多くはこの部分からです。
つまり、歯ブラシの精度をどれだけ上げても、この面は手つかずのまま残ります。道具を足すしかありません。
歯間ブラシとフロス、どちらを選ぶか
どちらが優れているという話ではなく、すき間の広さで使い分けます。
| 道具 | 向いている状態 |
|---|---|
| デンタルフロス | 歯と歯がぴったり接していて、すき間が見えない。若い方や、歯ぐきが下がっていない方に多い状態 |
| 歯間ブラシ | すき間に食べ物が挟まる、歯ぐきが下がって根元が見えている。フロスでは面積が足りない状態 |
口の中で状態は一様ではありません。前歯はフロス、奥歯は歯間ブラシという使い分けになる方が実際には多く、全部を1種類でまかなおうとすると、どこかに無理が出ます。

サイズが合っていないと、逆効果になります
歯間ブラシで気をつけたいのが太さです。
細すぎると、すき間の壁に毛先が触れず、通しただけで終わります。汚れは残ったままです。太すぎる場合はもっと厄介で、無理に押し込むことで歯ぐきを押し下げてしまい、すき間がさらに広がっていきます。
ドラッグストアには複数のサイズが並んでいますが、自分に合う太さを見た目だけで判断するのは、かなり難しいのが実情です。当院では、実際にお口の中で数種類を試したうえでお渡ししています。
通す順番と、当てる向き
歯間ブラシは、まっすぐ差し込んで抜くだけでは足りません。すき間に入れたら、手前の歯の面に沿わせて数回、次に奥の歯の面に沿わせて数回動かします。すき間そのものではなく、両側の壁を拭き取るという感覚です。
奥歯では、まっすぐではなく少し斜めに入れたほうが素直に入ります。鏡を見ながら、入る角度を一度探してみてください。角度が決まると、翌日からは手が覚えています。
順番は、歯ブラシの前でも後でも構いません。ただ、続けやすいほうに固定してください。日によって変わると、抜けが出ます。

それでも出血が続くとき
道具を足して2週間ほど続けると、出血は落ち着いてくることが多いとされています。それでも変わらない場合、原因が別のところにある可能性があります。
歯ぐきの中に固まった歯石は、道具では取れません。被せ物の縁が合っていない場合も、そこに汚れが溜まり続けます。噛み合わせの力が一部の歯に集中している場合も、炎症が消えにくくなります。
いずれも、ご自宅のケアだけでは解決しない種類の原因です。セルフケアを丁寧にやっているのに結果が出ない、という状態が続くようであれば、一度検査を受けたほうが早く片づきます。当院にも松山市から通われている方が多く、検査だけを目的にお越しになるケースも珍しくありません。

よくあるご質問
Q. 歯間ブラシを使うと、すき間が広がりませんか
サイズが合っていれば、通すこと自体ですき間が広がることはありません。広がったように感じる場合、炎症で腫れていた歯ぐきが引き締まって、本来の状態が見えてきたということもあります。太すぎるものを無理に押し込んでいる場合は別なので、サイズをご確認ください。
Q. 毎日使わないといけませんか
汚れが歯ぐきに悪さを始めるまでには少し時間があるため、1日1回で十分とされています。回数を増やすより、同じ場所を毎日確実に通すほうが効きます。就寝前に組み込む方が多いです。
Q. 血が出る日は、休んだほうがいいですか
やめずに続けてください。出血は炎症の合図であって、傷をつけている合図ではありません。続けるうちに炎症が引き、血は出なくなっていきます。強くこすらず、いつもの力で構いません。
Q. 電動歯ブラシを使っていても必要ですか
必要です。電動でも、隣の歯と接している面には毛先が入りません。届く範囲は手用の歯ブラシと変わらないため、歯間の道具は別に用意していただくことになります。
今夜、鏡の前で確かめてほしいこと
歯間ブラシをお使いの方は、通したあとの毛先を見てください。何も付いてこないようなら、細すぎるか、壁に当たっていないかのどちらかです。
まだ使っていない方は、どこにすき間があるのかを見るところからで構いません。上の奥歯の外側、下の前歯の裏側。この二か所は、たいてい後回しになっています。
出典・参考資料
本記事に記載した数値は、測定方法・対象・個人差によって結果が異なります。上記の出典で直接裏付けられていない数値についてはあくまで目安としてご覧ください。診断や治療方針は、実際の検査結果にもとづいて個別にご説明いたします。
この記事の監修者
鎌倉 聡
愛媛インプラントクリニック かまくら歯科 院長/歯科医師
日本口腔インプラント学会 専門医、ICOI国際インプラント学会 専門医・指導医、日本歯周病学会 歯周病専門医
最終監修日:2026年9月10日











