乳児の離乳と虫歯について
2016年9月9日
皆さんこんにちは。かまくら歯科 勤務医の宮田です。
少しずつ秋の気配が感じられるようになってきましたが、いかがお過ごしですか?
僕の中で秋はビールの季節なので、秋限定のビールを一通り試したり、松山初開催のオクトーバーフェストを楽しんだりしております。会場では院長にも遭遇しました!!
さて、今日は子供の離乳についてお話します。離乳について歯科でよく質問されるのは、やはり虫歯との関係についてです。いつ頃やめたらいいのか?飲みながら寝てしまうと虫歯になるのでは?歯磨きを嫌がってさせてくれない等々。そんな皆様の疑問に当院としての考え方と僕の子育てによる経験(まだまだ浅いのですが・・・)を交えてお答えします。
まず、離乳については歯科の立場から言えば1歳から1歳半の間に完了することが理想的です。この頃になると乳歯も奥歯が生え始め、食べ物をすりつぶして食べることを覚えていく時期になります。またあまり長くミルクを飲んでいるとやはり虫歯のリスクは高くなりますし、年齢に応じた食事を与えることで顎や顔の発達が促されます。またこの頃から子供は食事によって空腹感を満たし、味覚も発達していきます。体は徐々にミルクから離れる準備をしているのです。
また離乳食を通して子供は色んなことを学習していきます。口の中の感覚を刺激することで色々な味、食べ物の固さや歯ごたえ、一口の量がどの位か等を覚えます。また手と口を連動させて動かすことも少しずつですが習得していくのです。家族と一緒にものを食べることで心の発達にも役立つでしょう。
ただし、あまり神経質になる必要はありません。乳幼児はまだまだ発達度合の個人差が大きい時期ですので、周りの子と比べる必要は全くありません。少しずつ食事から栄養をとるようにし、出来る範囲で授乳回数を減らしていって下さい。
因みに我が家の長女は生後3ヶ月から夜寝る前に必ず母乳を飲んでいました。そしてそのまま夢の中へ・・・結局1歳9ヶ月、次女の妊娠までこの習慣は抜けませんでした。昼間の授乳はその半年前にはやめていましたが、これがないと寝付かなかったのです。妻の疲労はかなりのものに・・・
しかし、今僕の子供には虫歯はありません。意識していたことは次の2つです。
- 甘いお菓子やジュースは極力与えない
- どんなに嫌がっても寝る前の歯ブラシは行う
就寝前の授乳だけではすぐには虫歯になりません。ミルクに含まれる乳糖は砂糖に比べて虫歯になりにくいとされています。むしろ離乳食を始めてからの食事内容の方に気を付けるべきだと思います。砂糖の量が多いものや歯につきやすいおやつは避けましょう。甘いジュースを寝る前に飲んで歯磨きをしていないと・・・
こんな歯になってしまいます!!
こうなる前に、しっかり歯磨きをしましょう。我が家では泣こうがわめこうが寝る前の仕上げ磨き+フロスは欠かしません。最初は歯ブラシを見ただけで大泣きしていましたが、今ではほぼ泣くことはありません。たまに睡魔が勝って泣いた時は足を使って抑え込み磨いています。
ただし、その後は妻が抱っこして褒めてあげています。完全にいいとこ取りですが、今のところ僕も嫌われてはいないようです。
歯ブラシに慣れていく過程で必ずこのような格闘は起こると思いますが、子供に強引に何かをできるのは親だけです。そのことで子は親を憎んだりはしません。子供の為にも心を鬼にして磨きましょう。フロスも慣れれば問題なく使えます!
当院では永久歯虫歯ゼロという大きな目標に向かって取り組んでいます。そのために小学校低学年までに歯ブラシをマスターし、高学年には自分でフロスができることを目指してメンテナンスを行っています。ぜひ活用して頂ければと思いますのでよろしくお願いします。
最後に我が家では通称‘イチゴのおやつ’も登場します。これは口の中に住み着く乳酸菌が入ったイチゴ味のタブレットで虫歯菌を抑制してくれます。気になる方は当院で購入できますのでお試しあれ!