知ってほしいこと~顎関節症編PART②~
2013年9月28日
おはようございます。
愛媛インプラントクリニック かまくら歯科の平田です。
顎関節症編のPART②では、
治療法について解説していきます。
これから先どうしたらよいのだろう・・・と心配に思う方も多いと思います。
まずは、顎関節症について病状を把握することから
始めましょう!
①症状は年齢と共に和らいできます。
一つ前の記事ででてきた「関節円板」ですが、
ズレて一週間もすると、まわりの組織が乱れてしまうので、
ほとんど元の位置には戻りません。
運良く元の位置に戻っても従来の機能は満たしません。
また、若い女性の6割は、関節円板がズレているという研究結果もあります。
このグラフは、顎関節症患者の年齢分布をあらわしています。
グラフからも分かるように、年齢と共に症状は和らいできます。
ズレてしまった関節円板も、年齢と共に馴染んできます。
②顎にストレスがかかることは控えるようにしましょう。
・寝ているときの歯ぎしり、食いしばり
・起きているときの食いしばり
・痛む側での偏った食事
※人はそれぞれ噛み癖というものがありますが、
左右均等に噛むことを心がけましょう。
・痛む側での頬杖
・横向き、うつぶせでの就寝
※勉強中に机に突っ伏していつも同じ側を下にして寝る、そういった習慣がある方は
要注意です。
頭の重さが直接顎にかかるため、顎に負担をかけやすくなります。
顎をフリーにしておくことも、とても大切なことです。
・力仕事
・楽器を吹く
では、次に顎関節症の治療についてです。
①カウンセリングによる病状の把握
ますは、顎関節症とは何かを知りましょう。
痛みのある場所、痛みの原因、どうすれば治るのか、一緒に考えていきます。
②消炎鎮痛剤の服用
痛みを我慢していると、痛みが増すことがあります。
痛み止めを服用し、顎の痛みを和らげましょう。
③スプリント治療
場合によって、就寝時に装着するマウスピースをお作りします。
このマウスピースを装着することで、寝ている間に顎にかかる負担を軽減させましょう。
④行動認知療法
無意識のうちにしている、顎に負担のかかる行動を自分で認識し、修正しましょう。
⑤かみ合わせ治療
場合によっては矯正やかぶせ物によって、歯の噛み合わせを修正します。
顎関節症のチェックリスト
□かみやすい方ばかりでかむ癖がある
□あご、のど、目、こめかみが痛い
□肩、首が痛い
□口を開けるとあごが引っかかる感じがする
□口が開きづらい
□食べるときあごが痛い
□口を開けたり閉めたりするとき音がする
□耳や耳の前方が痛い
4個以上のチェックがある方は要注意です。
ただ、顎関節症は、恐い病気ではありません。
心配なことがありましたら、ご相談くださいね(^^♪
知ってほしいこと~顎関節症編PART①~
2013年9月24日
おはようございます。
愛媛インプラントクリニック かまくら歯科の平田です。
「知ってほしいこと~〇〇編~」の第二弾は、
顎関節症についてです。
PART①では、顎関節症の原因について解説します(^^)
みなさん、「顎関節症」という言葉、一度は聞いたことが あるのではないでしょうか?
顎の関節やその周囲に異常があると、
「口を開けると顎が痛い」、「大きく口をあけられない」
「顎を動かすとカクンカクンと音がする」、「かみ合わせがおかしい」
といった症状がでてきます。これが顎関節症です。
顎関節症の代表的な症状としては、
・ものを噛むと顎が痛い
・口が大きく開かない
・口を動かすと顎が音をたてる
・かみ合わせに違和感がある
・口が閉じない
・顎の周囲の筋肉が痛い
・全身が慢性的に痛む
といったものがあります。
また、肩や首、背中の凝りや痛み、耳鳴り、頭痛、手足のしびれなどの症状もあらわれます。
顎関節症の原因は、顎の骨についている「関節円板」
が本来の位置から前にずれて 変形してしまっていることにあると考えられています。
(関節円板とは、下顎と上顎の間にあるクッションのようなものです。)
大きく変形し、前にずれてしまった関節円板が邪魔をして、
口が開きづらいこともあります。
そのため、「口を開けると顎が痛い」、「大きく口をあけられない」
「顎を動かすとカクンカクンと音がする」といった症状がでてきます。
かみ癖、かみ合わせの不正、精神的、身体的ストレスなどによって、
あごの関節や周囲の組織には異常が起きます。
あごの関節の小さなズレは、長い間に徐々に口全体や姿勢のズレとなって現れてきます。
また、顎関節症の症状を訴えるのは、
10代から30代前半の比較的若い世代が多くなっています。
そして、圧倒的に女性に多いと言われています。
PART①はここまでです。
次回、顎関節症の治療法について書きたいと思います。
知ってほしいこと~親知らず編~
2013年9月21日
おはようございます。
愛媛インプラントクリニック かまくら歯科の平田です。
まだまだ暑い日が多いですが、
医院の前の田んぼでは、昨日稲刈りがされていました。
少しだけ秋を感じることができました♪
食欲の秋!到来です(^^)/
さて、今回から、題して! 「知ってほしいこと~〇〇編~」
でブログを書いていこうと思います。
第一回は親知らずについてです。
みなさん、親知らずについて知っていますか?
親知らず(智歯)とは、永久歯(上下で28本)が生え揃ったあとで、一番奥に生える歯のことです。
親知らずにも、いろいろな生え方があります。
2枚のレントゲンを見てみます。(赤い〇が親知らずです)
まず、一人目です。
4本とも、綺麗に真っ直ぐ生えています。
こういった場合の親知らずは、特に何の症状もありません。
しかし、一番奥の歯なので、歯ブラシが届きにくいです。
よく注意して磨くようにしてくださいね。
二人目のレントゲン写真です。
この方も親知らずは4本ともありますが、上2本の親知らずは、歯ぐきの中の方に埋まっています。
先程のレントゲンとは違って下の親知らずは横たわったように生えています。
こういった生え方は要注意です!この親知らずは埋伏智歯と呼ばれます。
さて、「親知らずを抜いた」と耳にすることはありませんか?
どのような時に親知らずを抜くのでしょうか?
親知らずが手前の歯を圧迫して歯並びを悪くすることがあります。
また、生えてくる途中、歯肉がかぶさっていたり、奥の方に生えていたりするため、
お手入れ不足になってむし歯や歯肉の炎症を起こします。
炎症が起きると、頬やあごの腫れ、のどの痛み、筋肉の炎症、発熱といった激しい症状がおこります。
こういった症状が出た場合には、抜歯の対象になります。
では、親知らずを抜歯する場合に注意することを解説します。
下顎には、下歯槽神経が通っていて、下唇・顎の知覚などを支配しています。
親知らずを抜歯する場合、この下歯槽神経を傷つけないようにしなければなりません。
万が一、この下歯槽神経を傷つけたり、抜歯のときに触れたりすると、
下唇のあたりにしびれが出ることがあります。
赤い線が下歯槽神経です。親知らずの根っこの先の非常に近い位置を通っているように見えます。
ただ、平面でみるだけでは、実際にどの程度根っこと神経が接しているかは分かりません。
当院では、歯科用CTを導入しているため、下顎の親知らずの抜歯をするときには、
CT撮影を行っています。撮影した画像を見てみましょう。
CTでは、お口の中を立体でみることができます。
Aの画像は、お顔の左側から見ているのですが、顎の骨、歯がうつっているのが分かりますか?
赤い〇が、左下の親知らずです。斜めに生えているのが分かりますよね?
Bの画像は、同じ顎の骨の中の方を見ているのですが、
オレンジ色の線が、下歯槽神経です。
耳の下の方から、奥歯の下のあたりを通っていますよね。
これを別の方向から見てみます。
親知らずの根っこと、下歯槽神経との位置関係をこれでハッキリと見ることができます。
この患者様は、当院で抜歯をされました。
抜歯後、下唇にしびれが出ることもなく、傷口もきれいに治っていっています。
CTの撮影をしてみて、神経と親知らずの根っこが接している場合には、
県立中央病院への紹介状をお渡しし、抜歯のご予約をお取りすることにしています。
紹介状と、レントゲン、そしてCT画像をお渡しして
患者様のご都合の良い日に抜歯をすることができます。
消毒や糸取りといった、アフターケアは当院で行います。
ここまで、親知らずについて、そして抜歯をする場合の注意点を解説しました。
親知らずの抜歯を検討されている方、一度ご相談ください。